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2度目のパラダイスで動きが急変する理由とは?-短時間経営シミュレーションの開発背景(4)

2度目のパラダイスで動きが急変する理由とは?

ここからが 2 点目となる。パラダイスの本丸「態度変容」とその前提となる「知覚・認知」の一つである「主体性」について書きたい。パラダイスは1 度だけ行うよりも、少々時間はかかるが、2 度行うと良い。驚くほど参加者の動きが代わり、「当社のメンバーはこんなに考えていたのか!」と驚かれることもある。余裕があれば、効果の高さを実感してほしい。

なぜ動きが急変するのか。それはパラダイスを行うことで、視界が拓けるからだ。昨今、当社は研修のそもそものあり方を改めて考えており、その中で、最も根源的なものは「認知と、その手前にある知覚」である。詳細は、今秋のHR サミットに譲るが、これを考える上で、当社の立ち位置を考えたときに、当社はいわゆるテクニカルスキルを教える研修会社ではなく、「ゲーム」を扱う特性上、以下の 2 つの価値を提供できると考えた。1 つは行動主義的な行動の反復とフィードバックを通じた学び、もう 1 つは重要と認知していなかったものを重要だと認知する、「重要性認知(Perceived importance)」である。

「重要性認知」については、書籍で研究成果を書いているが、組織市民行動ゲーム(当社では、「成果の達人」として提供)を 2 度行った場合の変化を扱っている。本研究では、p値 0.0127という数字が出ており、高い再現性を物語っている。研究さえすれば「パラダイス」でも同じ結果が出せると考えている。その領域は「主体性・能動性」の変化である。パラダイスを 2 度行うことで、視えていない「他者の行動とその裏にある思考」「他者の利害」「他者間の利害関係」「短期的ではなく中期的時間軸」「ルールの空白」「発言することの意味」「書かれていることの意味」などこれまでに見えていたのに視えていなかったものを知覚し視界が拓ける。

主体性と能動性は何が違うか?

主体性と能動性の違いを書いておきたい。そもそも主体的と能動的を同一視している人も多いと思う。例えば、この会話に違和感はあるだろうか。

うちの社員は指示待ちで受け身なんだ。だから主体的になってもらいたいんだ。

この文章の平仄の合わない感じにモヤっとするのではないだろうか。「指示待ちで受け身」というのは読み替えると「受動的」である。受動的の反対概念は「能動的」だ。なので、例文では、口では主体的と発言しているが、本当のニーズは主体的ではなく、能動的になってもらうことを期待しているのである。

では、能動的と主体的の差はなんだろうか。言葉は、全く同じ意味の言葉であれば、和語と漢語と英語などのように言語が違わない限り、淘汰されていく。淘汰されないのは別な意味があるからと考えた方が良い。

能動的と主体的の違いは、「ルールの内外」である。主体性は枠が定まらない中での働きか け、能動性は枠が定まった中での働きかけと考えるとわかりやすい。例えば、学校において 手を上げるのは能動的である。カリキュラムががっちり決まっている講義型の授業では「主体的な生徒」は存在し得ないか、存在した場合注意される。つまり、学校の作った枠組みの 中で、自分からルールの意図に沿った行動を起こせることが能動的なのだ。逆に主体的とは、ルールの創造と破壊を行うルールチェンジャーなのだろうか。そういう側面もあろうが、そ うではない。企業における主体的な人物とは、ルールとして明確になっていない部分に自分から働きかけることで明確化し、そのルールに周囲を巻き込めるルールメイカーなのである。パラダイスは、ルールが曖昧、つまり枠はあるが不定な状態である。主体性も能動性もいずれもカバーできる。

「交渉チカラ試し」でわかった自己効力感の薄さ

一つ、事例を紹介しよう。「パラダイス」の肝が「主体性」と気づいたのは、テーマを「交渉」に絞った「交渉チカラ試し」である。その後、「主体性」を切り口にした結果、受け入れていただく企業が増えた。フォロワーからリーダーになるにあたっては、少なからずルールメイカーである必要があるからだと思う。

個人的に面白かったのは、様々な会社が参加する「交渉チカラ試し」で、ベンチャー企業のメンバーが上場企業から選抜された次世代リーダー候補者を圧倒していく様子である。複数回の実施で多くのデータが得られたが、どの回でも優勝したのは創業から 15 年以下の IT 系の会社だった。なぜか。大企業では学習性無力感によって、自己効力感が低くなり、消極的な態度が固定化しがちなのではないか。働きかけてはいけないという固定観念があるのではないか。パラダイスでは、ルールの中での柔軟な思考と働きかけの 2 点を持ち合わせる社員は明確に良い結果を残せる傾向があるので、そうした社員が多い若い会社が強いというわけだ。

ただ、パラダイスはこれを打破する気付きを与えられる。気に入っていただけたようであれば、ユーザーエイドのチャット機能を利用して、ずっともの導入企業間での武者修行を開催できると思う。
交渉チカラだめし

パラダイスでは、良くない結果(順序が後、出目が悪い、相手が悪い)が出た場合に、交渉によって解決できる可能性を持たせている。(詳細は「デザイナーズノート」に譲る。)

当事者が意志ある存在であるという前提であれば、交渉は Win-Win でなければ成立せず、Win-Lose の交渉は起こりえない(損する交渉に合意する人はいない)。なので、交渉は Big win-Small win の妥結点を探る活動だと定義できる。ということは、交渉の結果は、すればするほどよくなるのだ。だから、裏を返せば、「良くない結果」を受け入れるだけ(lose)の人と比べて、Small win でも試行回数が多い人の方が良い結果になることが多いといえる。

つまり、明確にコミュニケーション(狭義には交渉)を取ることが勝利の鉄則であり、コミュニケーションに臆病になったり、諦めると、パラダイスでは不利になる。これは、まさに現実を模しているといえるのではないか。

ショートステイは「知覚・認知」の集大成

話を知覚と認知に戻すと、「それいけ!ソンタック」は外界(周囲で起こっていることの裏の意図)を知覚するコンテンツだった。「ザ・ラックファインダー」もこれまで視えていなかったモレ、死角、盲点を知覚するコンテンツだ。「段取りチキン」もいくつかの段取りのポイントの中で視えていない要素を知覚し、それを重要だと認知するツールなのである。

このところのリリース内容はこのように「知覚・認知」に寄っていた。パラダイスは、各種の知覚を総動員して行う知覚分野の集大成である。「ずっとも」に入れようと当初思っていた開発が一段落したので、その集大成として、当社でしか提供できないこのツールをまさに今発売したのである。

短時間経営シミュレーションの開発背景(1)

短時間経営シミュレーションの開発背景(2)

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