交渉に関するコンテンツの発掘【温故知新PJT】 | ビジネスゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

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交渉に関するコンテンツの発掘【温故知新PJT】

以前、某自動車会社様から、一風変わったお仕事をいただきました。出世コースからは外れたが有能な人材を海外現地法人の社長として海外に活躍の場を見出してもらうというものでした。

その研修の企画は、「そもそもなぜ出世コースから外れたのか」を掘り下げるところから開始しました。その結果、コミュニケーションの問題があるという洞察から、分析を開始。他者を認めるコミュニケーションが弱いということが分かりました。また、こちらは全社員に共通する話ですが、既存の枠組みをブレイクスルーすることができず、所与の枠組みの中で仕事をしている傾向があり、それでは海外と丁々発止の仕事ができないというのもありました。

こうしたさまざまな課題感のある中で、この会社では一連のグローバル人材育成コースが企画され、その中で「トナリノココロ」や「パラダイス:当時は旧版」が利用され、大勢の年配の社員が世界に羽ばたいていきました。

その際に、年配の社員が相手であるという事情から、カードサイズを標準サイズから大判にするという工夫が行われました。それが、将来のソーシャルディスタンスに配慮した「ゲームツールのビッグ版はじめました!」につながっていきました。

また、「パラダイス」は単なるブレイクスルーではなく、「交渉」をメインのテーマに据えました。その会社様がハーバード流交渉術をかなり重要視しているというのが背景です。

このため、BATNAやRVやZOPAなどの基本概念や、価値の交換に関する考え方から主観的価値や客観的価値といった話題、マックスウェーバーによる意思決定の類型といったものについても盛り込んで面白いコンテンツが出来上がりました。

交渉のコンテンツ開発には「武器としての交渉思考」「交渉の達人」「交渉は創造である」などを参照しました。特に印象的だったのは、以下の交渉の定義です。

交渉とは、前提となるルールそのものを変えていくゲームである。そのようなゲームに勝つためには、既存の常識や枠から飛び出して、無から有を生み出すような、ある種のひらめきが必要になる。(武器としての交渉思考 瀧本哲史)

また、ハーバード流交渉術とは異なり、同じくハーバードから動的な環境における交渉術などが出ていることを知るなど、さまざまな理解が進んだ開発となりました。その後、株式会社話し方研究所と「交渉チカラ試し」という企画もすることになりました(またやりたい)。

その他、以下のクイズも使用しました。みなさんはこのクイズを解けるでしょうか。

海賊と金貨

あなたは海賊の船長で、4人の手下がいます。あなたも手下はみな困窮しており、少しでも分け前が欲しいと考えています。ある日、宝箱から金貨を10枚手に入れました。この金貨には価値があり、誰もが欲しいと思っています。あなたは船長の権限で金貨の分配を行います。あなた(A)と4人の手下(B,C,D,E)に分配します。ただし、分配内容にあなたを含めて半数以上の賛同がない場合、手下に反逆され、生涯幽閉されてしまい、船長の地位と金貨の分配の権利は手下Bに移動します。もちろん、金貨ももらえず、その後の分配にも参加できません。同様に船長になった手下Bも分配します。半数以上の賛同が得られない場合、生涯幽閉され、船長の地位と金貨の分配の権利は手下Cに移動してしまいます。Cの後は、序列通りに船長の地位は移動します。さて、あなたは、もちろん自分の取り分を最大にしたいと思っています。どのように金貨を分配すべきでしょうか。※半数の賛同が条件。5人の場合は3名、4名の場合は2名の賛同が必要です。

また、以下、本編につなげる良いアイスブレイクです。

指相撲

ペアになって、指相撲をしましょう。指を押さえたら1ポイント。(カウントの必要はありません。)30秒間で獲得できたポイントで勝敗を競います。

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