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PDCAに関する研修の発掘【温故知新PJT】

以前、弊社の山口が既にコラムを書いていますので、重複感もありますが、今回はPDCAに関する研修の発掘について書きます。

2010年にご依頼を受け、研修内製化教材として作成したのが「PDCA」の研修です。この研修の後ろには、タイムマネジメントの研修が続くようになっています。当時、「仕事の基本」をきちんと学べるように体制を整えることが目下の課題でしたので、PDCAや段取り、ホウレンソウといった基礎的な研修が優先的に開発されていた時期でした。

PDCAは今や学生でも知らない人がいないくらい有名なフレームワークになっていますが、私は「PDCA」だけに絞った研修を見たことはありませんでした。PDCAは、1950年代に品質管理の父といわれるW・エドワーズ・デミング(Dr. William Edwards Deming)博士が、生産プロセス(業務プロセス)の中で改良や改善を必要とする部分を特定・変更できるようプロセスを測定・分析し、それを継続的に行うために改善プロセスが連続的なフィードバックループとなるように提案したものです。このためデミングサイクル(Deming cycle)とも呼ばれます。(ただし、オリジナルはデミングの師であるW・A・シュハート(Walter Andrew Shewhart)だともいわれます。)

このように有名な単語なので、その意味も理解されているかというとそうでもなく、「PDCAとは何か」というと、「プラン・ドゥ・チェック・アクション(アクト)ですよね。」といった、省略されたものを復旧しただけの意味をなさない回答や、「計画・実行・点検/評価・処置/改善ですよね」といった、和訳しただけの回答が頻発します。「…とは」という問いが与えられた際にどう回答するかはなかなか難しい問題です。

「宣言的」という言葉が使われます。宣言的とは、「AとはBである」と宣言することです。ただ、それでは、上記の「PDCAとは、プラン・ドゥ・チェック・アクション(アクト)です。」も正解になってしまうんです。

ここで一つ、「とは何か」すなわち「what」の意味について説明します。Whatの意味は「何」だと思うかもしれませんが、改めて元々の意味を知ることも大切です。Whatは、

used as an interrogative expressing inquiry about the identity, nature or value of an object or matter

と定義され、その本質・性質・目的や問題の価値を疑問文中で使われる、とあります。つまり「~とは」と問われたら、本質・性質・目的や問題の価値を答える必要があるのです。

では、PDCAとは何でしょうか。コンテンツの中身と直結するのはここで書くことは差し控えますが、そうしたアプローチでPDCAであったり「マネジメント」であったりを明確に定義していきます。私は、昨今の研修ではほぼすべてに関して言葉の定義をしっかり入れていますが、その原点となったのは、本開発だったように思います。

使用頻度が高いものを改めて理解してもらう際には、身近な例を挙げてもらう方法が有効です。研修では、自分が日々行っているPDCAとその成功例を挙げてもらいます(ワーク:MY PDCA)そうした中で、目標の不明確さが浮かび上がってきます。PDCAは、目標が決まった後の活動ですので、ここに目を向けることも大切です。

それが終わったあと、PDCAのそれぞれの要素について解説していきます。

  • 計画するってなんですか
  • チェックって具体的に何をすることですか
  • アクションとドゥってどう違うんですか。アクションって何ですか。プランとは違うんですか

といったものを一つ一つ考えていただき、自分たちなりの答えを出してもらいます。

そうしてPDCAへの解像度が高まった状態で再び「My PDCA」の見直しを行います。そうすることで、自分がこれまでにやっていたPDCAがどれくらい漠然としていたものだったのかが理解できるのです。

講義・ワーク型研修「PDCAサイクルを本質から理解する」

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