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段取り研修を発掘する【温故知新PJT】

このところ、段取りの案件をいくつかいただきました。

段取りは比較的一般的な研修テーマです。当社では、そのベースになるものは2010年頃からありながらも、2015年の外資系企業での実施に向けた開発と2019年の段取りチキンの開発を経て、実施が増えてきています。ゲーム研修に着目すると、「段取りチキン」が目立ちますが、段取りチキンは段取り全体の、ごく一部をカバーしているに過ぎません。

段取りとプロジェクトマネジメント

まず、私は、前職の研修会社で、新規事業のタレントマネジメントシステムのプロジェクトマネジャーをしている時期がありました。もう20年前の話になります。

このときのプロジェクトを回す経験を研修プロジェクトに反映した結果、飛躍的に仕事がやりやすくなり、自信をつけて、起業する準備が整ったと感じたものです。

プロジェクトは、その定義からすると、誰の身の回りにでもあるものですが、身近に感じている人は多くありません。また、当時はプロジェクトマネジメントというと、エンジニア向けのものだったように思います。非エンジニアに対して行うプロジェクトマネジメントの研修は、プロジェクトマネジメントというよりも、段取りの皮をかぶったプロジェクトマネジメントという色彩が強いでしょうか。

プロジェクトマネジメントは大勢の他者の存在を前提としますが、段取りとプロジェクトマネジメントは重なる領域もありながら、重ならない領域もあります。段取りは、自分の仕事のマネジメント及びそのレポートラインである上司へのホウレンソウと捉えています。

プロジェクトは、その前段階であるプレプロジェクトにおける企画と、プロジェクト開始時の計画(プランニング=段取り)と考えています。特に、プランニングを段取りと呼びますから、プロジェクトのPDCA全体というよりも、ゴール設定から実行計画までの主に思考工程を段取りと考えています。

一方、段取りだけ良くても絵にかいた餅になりますから、実行工程で発生するリスクも予め検討しておかねばなりません。こうした実行のイメージを持ちながら、躓くポイントをゲーム化したのが「段取りチキン」なのです。

定型・非定型業務の段取りと死蔵ゲーム

定型業務にはほぼ段取りは必要ありません。非定型業務において1度きりの失敗が許されない際に、段取りは最大の成果をもたらします。

定型・非定型というのは線引きが実は難しく、初見の仕事はマニュアルがあったとしても、誰にとっても非定型に見えます。こうしたものは疑似的にやってみるに限ります。

こうした体験をもたらすツールを意図して、以前「プランニングゲーム”5days”」を作成しました。「5days」は一週間5日間の終わりに、上司と朝まで仕事コースを回避し、幸せに学友と飲みに行けるようにすることを目指すビジネスゲームです。ストレス値を低く抑え、かつ全ての仕事を終わらせなければならず、その鍵となるのが上司のスケジュールを抑えてホウレンソウを行うこととなっています。
この概要については、別途コラムを書きました

このゲームは、ころころ変わる周囲の状況を加味しながら、自分たちの行動を変更していくという点で、臨機応変さが求められるという点で、クライシスマネジメントともいえるゲームです。参加者間のインタラクションも豊富で、行動が顕在化しやすいということで、2009年頃にとある会社の採用ツールとして導入いただき、以降、研修としては提供を控えています。

また、もう一つ、社内で「タスクゲーム」と呼ばれるゲームがあります。これはとある外資系企業の段取り研修向けに2015年に開発したもので、5daysと発想は似ていますが、3つのロケーションを移動しながら、ロケーションの指定のあるタスクを遂行していくものです。広い意味ではインバスケットを超簡易版にしたものとも捉えられ、どれだけ仕事を関連付け、適切にホウレンソウの時間を確保していくか、そういったことが求められます。非常に満足度も高くて良いゲームですが、紙ペンゲームであるという点で、プロダクトとしての模倣を防ぎにくいという点で、死蔵品となっています。

他にもプライオリティに関するワークや、リアルケースを題材にしたリスクマネジメントのケーススタディ、また、リスクマネジメント研修も広い意味では段取りやプロジェクトマネジメントに属すと考えてます。これらについてもいずれコラムに書きたいと思っています。

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