当社のゲーム研修のオンライン化が難しい2つの理由 | ビジネスゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

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当社のゲーム研修のオンライン化が難しい2つの理由

当社のゲーム研修のオンライン化に関するご要望を日々いただいております。その中でも当社と同じような競合さまはオンライン化を実現したという話も聞くようになりました。当社もようやくゲーム研修の第一弾を提供できることになりましたので、これまで難しいと言い続けていた理由について説明したいと思います。

当社はもともと「お客さまにとって開発が難しいもの」を作っています。違いがわかりにくいかもしれませんが、自分たちが講師として実施するワークをお客さまに売っているのではなく、お客さまが講師として実施する内製向けのゲームを作っています。

これが当社のビジネスでは2つの難しい点があります。

1つずつ説明したいと思います。

ゲームとゲームに似たなにか

最大の違いは、ワークではなくゲームを作っていることです。まず、ゲームはワークの一つですが、ワークはゲームと同じものではありません。

カードセットを広げてディスカッションするようなワークには「ゲーム性」があります。このため、それを「ゲーム」と認識して導入している会社があることは理解しています。ただ、当社は、カードセットを広げてディスカッションするようなワークはゲームではないと考えています。それらは「遊戯活動」や「プレイフル」(こちらについては追って別なコラムに書きたいと思っています)に属するものではありますが、「ゲーム」よりも広い概念に属す「楽しい」活動ではありますが、厳密な意味での「ゲーム」ではないからです。

前述の例でいうと、カードを広げて話し合うワークは、話の材料にカードを使っているだけです。このため、ゲームとして成立させるために必要な「ルール」がありません。こうしたワークであれば、カードの画像だけを共同編集して動かせるようにすればよいので、オンラインで講師をすることは比較的容易できます。

こうしたワークには、ゲームよりも幅広いニーズがあります。そして、お客さまはゲームを求めているわけではなく学習効果を求めていることは理解しています。しかし、ただ、私たちは狭い意味での「ゲーム」にこだわり、ゲームでしか出せない研修効果を考えつづけてきました。

コロナの影響があるからといって、ゲームだったものをゲームではないワークにすり替えて提供したら、「ゲーム」だからできる価値に期待していたお客さまの期待を満たすことができません。

余談ですが、当社も幅広いニーズがあるワークに用いるカードセットは、「ずっとも」という事業で2018年から開発をしていました。現在は、「ずっとも」で作られたものはエントリー商品として、ほぼノーサポートの買取型で提供していますが、もともとはワークに用いるカードセット的なものとして位置づけていたはずが、事業の途中で「カードセット」ではものたりないと感じて機能を絞り込んだゲームとして作り込んでしまいました。このため、「ずっとも」の初期2作である「雑技談」と「かちかち山」だけがカードセットを用いるワークになりました。それほどに当社は「ゲーム」であることに重きをおいているのです。

「内製化」へのこだわり

次に、私たちは「内製化」にこだわっています。講師派遣をやれば良いではないかと言われることも多々あるのですが、私たちは講師派遣では実現できない大きな価値を社会に還元するために、内製化にこだわっているのですが、そのためには、当社のゴーイングコンサーンも同時に求められます。このため、売り切りではなく知財を守る形でお客さまに商材を提供する必要があるのです。それを研修内製化用にデジタルでお渡ししてしまうと、知財保護は難しく、当社の事業継続を通じた未来が生まれなくなってしまいます。

カードセットを用いるワーク型の研修を講師派遣でやってくれと言われたら、明日からはじめられるものもいくつもあります。しかし、私たちの曲げてはいけない筋として「内製化」できることがあります。移行期に講師派遣のみ提供することはありうるかもしれませんが、それはあくまでも最終的に内製化に移行するためのものでなければなりません。

上述の2つ、つまり単なるカードセットではなく「ゲーム」であること、かつ内製化を実現しながら私たちのビジネスを持続させることの両方を実現しようと考えると、ゲーム研修をオンラインで提供する前には超えなくてはならない山がいくつもあるのです。これは第一弾コンテンツを提供しようとしている今でも変わりません。第二弾、第三弾と考えていくとそれぞれ難しさがあります。

解決昔話-オンライン版-提供開始について

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