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フレームワーク暗記ツールの開発背景(後)

ロジシンの研修は「普通」すぎる!?

最後にやや余談となるが、ロジシンの研修でなぜフレームワークが登場するかを書いておきたい。多くの人がロジシンに苦手意識を持ち、実践できていないため、ビジネスの基礎であるロジックを学ぶロジシンの研修は多くの企業で実施されている。当社もロジシンだけでなく、ロジカルコミュニケーション・ロジカルライティング研修を裏メニューとして持っている。その開発・登壇経験も多々あるので、経験上の所感を述べたい。

ロジシンの研修で学習する内容には、「因果関係の確認」「レイヤーの整理」「抜け漏れの確認」「ダブリの確認」が多いだろう。学習項目としてはとんでもなく「普通」で「当たり前」である。これらが研修後の日常業務を通じて習慣化されることが学習目的となる。「ロジシンは一日にしてならず」を錦の御旗にして即効性が置き去りにされていることも多い。

もちろん、研修中のケーススタディなどで講師が指摘をすれば、できていないことが浮き彫りになり、学びが得られる。ただ、学んだものを言葉にすると、「それって当たり前すぎるよね」 というものばかりだ。このため、研修企画側は、お土産として知識をプレゼントしたくなる。そこで「新しく提供される価値あるプレゼント」が「フレームワーク」なのではないかと思う。

ジンクピリチオン効果という「都合の良い」テクニック

ジンクピリチオン効果 をご存知だろうか。これを聞いて「お、なんだなんだ」となった方は、すでにジンクピリチオン効果にはまっている。見聞きしたことがない情報に触れると、その情報に惹きつけられる効果のことをジンクピリチオン効果という

ロジシンの研修の学習目標は「普通」であるが故に必須の知識項目が少ない。このため、ジンクピリチオン効果を引き起こすMECEやフレームワークのような知識項目を入れる方が、魅力があるように見える。「もれなくダブりなく」といえばことが足りるのに、MECEという横文字を用いれば高尚なものにみえてしまう。もれなくダブリのない構造を説明するのにフレームワークは便利で活用イメージが湧く。更に「知れてよかった」「今日は勉強になった」気分にもなるので、研修企画者には好都合なのである。

ただ、新しい情報の付与は、新たに覚えることを増やすことと同義である。ジンクピリチオン効果は、ARCSモデル の「Attention(注意のひきつけ)」にはなるだろうが、同時にその量によっては「横文字の羅列」「暗記科目」に見えてしまう。「概念は簡単だが実践が難しい」ロジシンの特徴と相まって苦手意識を強めている危惧もある。

また、使用頻度の高いフレームワークだけでもかなりの数がある。「このフレームワークはこうやって使うんですよ」を個別に説明しては、時間がどれだけあっても足らない。このため、ロジシンの研修ではフレームワークを数個使うのが関の山で、必要十分な量が習得できないのである。

誰もがつまずく「暗記」

フレームワークがコミュニケーション問題の解決に貢献し、企業課題を解決しうることがわかってもらえたと思う。一方、そのために必要なフレームワークを「覚えて」「使う」話になると、途端にうまくいかなくなる。

フレームワークは先人の知恵である。先人が考え抜いてヌケモレがないように現実を切り分けたものだ。ただ、フレームワークは考えた当人にはわかりやすかろうが、他者にとっては暗記すべきものに見えてしまう。

また、盲目的に暗記してしまうがために、忘れたら思い出せないことも多い。自分に関係ないものとして覚えた知識は、数字の羅列と大差ない。忘却曲線どおりに忘れ去られていく。

では、どうしたらよいだろう。こうしたものは、意味のある情報の塊として覚えてもらうことが重要だ。自分の頭で「要素と要素」「要素の塊とラベル」を連結することで理解が進む。

さて、ここまでの話をまとめよう。平たく書くと、要素を見た時に全体が「連想」できることがフレームワーク学習の成果指標だ。例えば、浜田雅功というトリガーから何を思い浮かべるだろう。松本人志やダウンタウンが連想できたとするならば、トリガーから連想ができたことになる。一旦はこれで十分だ。

もちろん、各フレームワークの意味はどのようなものか、それをどう使うのかなど、活用できるようになれば嬉しいことは多々ある。しかし、それらは「応用編」なので今回は見送った。応用は基礎の上に立つ。まず、知識という基礎がないと、応用編を学んでも「今、なにを学んでいるのか」がわからなくなる。なので、今回は、基礎となる「暗記」にフォーカスした。つまり、主要なフレームワークをカードセットで反復訓練することで、応用の素地を作ることに特化したのだ。

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