人はデフォルトの状態を好むなら、その状態を作ればいいじゃないか | ビジネスゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

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人はデフォルトの状態を好むなら、その状態を作ればいいじゃないか

このところ、内定者研修のお話しを頂くことが多く、例年通り当社の「トナリノココロ」が好評です。

内定式前の時期の内定者研修は、教育でなく辞退防止目的のご相談が大半です。

その際の競合となるのは必ずしも研修ではありません。

目的である辞退防止を実現する手段は色々とあるのです。例えば、最近は内定者SNSやfacebookページを使っているケースが多いようです。その価値を否定はしませんが、私は「優秀層」の辞退防止としてソーシャルメディアの効用にはやや懐疑的です。

というのも、誤解を恐れずに書くと、企業が欲しい人材は「内定を沢山持っている人材」で、その人に自社を選んで欲しいから、一定率の辞退を織り込みつつも、内定を出しています。(内定数が多いからといって、当社に合うとは限らないなど、反論もあると思いますが、では、内定を沢山持っている人材がいらないかというと、そうではないと思っています。)

欲しい内定者は、他社も同様に狙っています。また、他社にも同様に内定者自体を目的としたサービス提供者が営業してきています。すると、結果として、どの会社も内定者SNSの提供や拘束をすることになります。(どんなサービスもどこもかしこもやるようになると、価値を持たなくなるのですが、過渡期はこうなります。)

さて、内定を沢山持っている内定者の気持ちで考えてみましょう。SNSで煩わしい方とそうでない方があれば、どちらを選好するでしょうか?

本命かどうかなど志望度などもあると思いますが、SNSがある方が、後々辞めにくくなるので、早めに辞退するのではないかと思います。なので、目的次第ではあやしいなと思っています。研修も同じことですが、長期継続を前提とするSNSと比較すると研修は時間の制限があるため気楽です。

他社の研修は知りませんが、当社の研修は「全員と話せる」を到達目標の最上位に、二番目に「暖かな気持ちになる」を挙げています。ワールドカフェ的なショートディスカッションの積み重ねを通じてじわじわと課題解決を行なうのです。ディスカッションでは、ほぼ毎回メンバーが異なり、最終的にはほぼ全員と会話ができるという設計です。聞くところによると、通常の研修ではたまたま同じテーブルにならないと話がしにくいとか、飲み会でしか話せないという話を聞きます。当社の研修は終わった後の飲み会で既にほとんどが知り合いで、「褒め合う・認め合う」関係ができているので、すんなりその次のステップに進みやすいようです。

さて、内定を辞退するときに、内定者はどのような行動をするでしょう。これは昔から変わらず、他の内定者に相談をするようです。不幸にも内定辞退となった場合、親しい内定者に「ごめんね。」という仁義を切ってから内定辞退という行動を起こします。

この相談相手の人数が実は内定辞退のポイントです。

話せる相手が数名しかいなければ、数名に連絡して辞退します。しかし、話せる相手が多ければ、連絡が面倒です。

「でも、それくらいで内定の辞退は諦めないでしょ」と思うかもしれません。

でも、そうでもないのです。「人は、デフォルトの状態を好む」という言葉があります。

元来、人間は変化を好まないという性質を持っています。このため、自分からの働きかけにとてもストレスを感じ、人間関係も出来ているし、別にいいかな。。。となることがあるのです。

くだらない話ですが、人はデフォルトの状態を好むのであれば、デフォルトの状態を作ってしまえば良いのです。

こんな話を最近することが増えています。

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