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知見を盛り込んでゲームをつくる

昨年初から今年の3月に開発していた保険会社向けのビジネスゲーム。

企業向けなので、パッケージ版のリリース予定はないのですが、実はこのところ開発が2-3本しか進んでいないことがあって、事実上このゲームが当社の最新作なのです。

このゲームは、当社の財務研修の翌日に行なわれるゲームで、経営者の立場で、保険加入と経営活動を行ない、最後に決算をするゲームです。

最も特徴的なのは、1期に時間が10年すっ飛ぶという特殊なシステム。

これによって経営者の死亡が一定率で発生し、相続の際の企業の処理・オーナーの処理の両方が学べ、相手の立場での意思決定が学習できるのです。

今回は総合ビジネスシミュレーション「シンセサイザー」の後で、かつ本格経営ゲームだったこともあり、かなり様々な知見を盛り込み、開発を進めました。

【現実社会の知見】

  1. リスクプレミアム
    →リスクにお金を支払う(生損保)
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  3. システム会社におけるワークフローの概念
    →煩雑な処理を簡単に
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  5. 端数を丸める税務の観点
    →紙幣の絶対数を削減
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  7. 決算と納税時期のずれ
    →認知度の低い概念は盛り込んだ
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  9. 節税
    →役員報酬額の調整や保険の購入で節税し、会社の利益をコントロールできる
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【遊戯用ゲームの知見】

  1. 会社と個人の二重構造
    →プレイヤーは不可分な会社と個人をプレイしています。会社と個人の間の所得移転にも配慮しなければなりません。
     

  2. ゲームボードと会社ボードの仕組み
    →全員共通の場と個人の状態を示すボードがあります。
     

  3. 会社の事業構造を「トラック」で表現
    →あまり細かくせず、トラックで状態を表示
     

  4. 勝利点の仕組み:
    大差が覆せないゲームも難しいので、ゴール時点での順位にポイントがつく仕組みの導入
     

【独自の知見】

  1. 時間が10年単位で経過
    →これはたまたま流れていたゲーム「俺屍」のテレビCMから
     

  2. 仕訳を2つのパーツを併せることで簡易に把握
    →カードに色付けをして、合わせると勘定科目が判別できる
     

  3. 現金不足に、借金だけでなく事業を弱体化させて対処
    →これはこれまでの経営ゲームでは見たことがなかった。
     

色々な要素を盛り込みましたが、着想の元にあるのは、自社ではなく顧客の会社が自社商品をどのように見ているかの体感と、事業承継の処理を複数回体験するために実現するために、時間が10年単位ですっとぶというアイデアです。

こうしてゲームはニーズとシーズのせめぎ合いの中で作り込まれていきます。

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