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フォロワーシップとは何か?

ニュースのテスト

フォロワーシップという言葉を聞くことがこの数年で急増している。
フォロワーシップは曖昧語彙である。リーダーシップなどと同じように言葉に対して持つイメージが各人各様な状態でいろいろな使われ方をしている。

こうした横文字を見たら、考え、原典をあたり、自分なりの定義をしたい。

まず、フォロワーシップに関する書籍で邦訳されているものには、アイラ・チャレフの「ザ・フォロワーシップ」がある。

ただ、本書では、フォロワーシップやフォロワーについて「●●である」といった宣言的な定義はなされていない。

私の要約では、以下がフォロワーと考えられる。

フォロワーとは、「リーダーを支える人」であり、ただ従順なことではない。時には、組織の一員としての責任を果たすべく勇気を持って「批判」と「支援」を両立させ、リーダーの権力濫用を防ぐ。フォロワーシップの要件にはリーダーとの距離の近さと勇気がある。

フォロワーの類型

フォロワーには数々の分類がある。

上述のアイラ・チャレフも分類を試みている。

縦軸に、リーダーを支える度合い
横軸に、リーダーに諫言する意欲の度合い
を取り、

相棒(協力者)
リーダーを支える度合い(高)×リーダーに諫言する意欲の度合い(高)
実行者(実務者)
リーダーを支える度合い(高)×リーダーに諫言する意欲の度合い(低)
個人主義者(拗ね者)
リーダーを支える度合い(低)×リーダーに諫言する意欲の度合い(高)
従属者(作業要員)
リーダーを支える度合い(低)×リーダーに諫言する意欲の度合い(低)

としている。

アイラ・チャレフ「フォロワーシップの類型」

 

ロバート・ケリーによる分類

①一匹狼
付和雷同を嫌い、仲間と交わろうとしない
②盲従者
素直だが、積極性に欠け、リーダーに右へ倣えする
③同調者
参加意思はあるが、命令された以上のことを
しようとはしない
④模範者
フォロワーとして理想的な行動を取り、
仕事全般で高い成果を上げる
⑤打算家
状況を見ながら自分の意見や行動を決める

「指導力革命 リーダーシップからフォロワーシップへ」

バーバラ・ケラーマンによる分類

バーバラ・ケラーマンは、Engagement(献身度)で分類している。

孤立者
周囲の出来事や様子に無頓着で
リーダーにも関心を示さず何も知ろうとしない

傍観者
周囲の様子を見ているだけで
何もしようとしない

参加者
自らの時間などの資源を投じてでも
何らかの影響力を行使しようとする

活動家
リーダーや組織の味方になるか、
強い反感を抱いているか

硬骨漢
リーダーにどこまでもついていこうとするか、
あらゆる手段を講じてでも追い落とそうとする

頼れるフォロワー 困ったフォロワー ハーバード・ビジネス・レビュー記事

フォロワーシップバーバラ・ケラーマン「頼れるフォロワー 困ったフォロワー」

アブラハム・ザレズニックによる分類

ザレズニックは、
縦軸に、支配的・服従的
横軸に、能動的・受動的
を置き、
衝動型:支配的×能動的
自虐型:服従的×能動的
強迫観念型:支配的×受動的
引きこもり型:服従的×受動的
に分けている。

「The Dynamics of Subordinacy ハーバードビジネスレビュー」

アブラハム・ザレズニック「部下の力学 ハーバードビジネスレビュー」

当社のフォロワーシップへのアプローチ

類型を見るだけでは行動が起こせない。
「それをどう活用すれば良いのか」「それをどう育成すればよいのか」が重要になる。
当社は、アイラ・チャレフの定義を踏まえ、自社サービスとの連動を試みている。

フォロワーシップの要件

まず、距離の近さ勇気がフォロワーシップの要件となる。
更に、これらを細分化する。

距離の近さ

距離の近さは、物理的距離心理的距離に分けられる。
物理的距離の近さとは、進言できる立場であることである。これは研修では解決できない。
心理的距離の近さは、相互承認できていることで解決できる可能性がある。

こちらについては、弊社は「トナリノココロ」を解決策の一つとして提供させていただいている。
上司から部下への承認は多いが、部下から上司への承認は少ないのが常である。
承認を行うことでリーダーから“理解者”という信頼を獲得するというアプローチだ。

勇気

勇気は5つに分けられる。

  • 責任を担う
  • 役割を果たす
  • 異議を申し立てる
  • 改革に関わる
  • 良心にしたがって行動する

責任を担うことと良心に従って行動するについては、対応するものがないが、
役割を果たす・異議を申し立てる・改革に関わるについては、
当社は「イエナイヨ」「パラダイス」をソリューションとして提供している。
勇気をもって進言することで社員としての責任を果たすためには、
相手が受け止めやすい言葉を習得していなければならない
からである。

チャレフの定義を踏まえると、フォロワーシップの要件は、
アサーションサポートの二軸であるとも読み替えることができる。

アサーションについては、先述の「イエナイヨ」により連動を試みている。

次にサポートの軸で見ると、上司の発言に対し、誤りを指摘し正しい方向性に導くのが
フォロワーシップの要件になると言える。
発言のモレを発見し、指摘するという能力の発揚の観点で、
当社は情報補完ツール「ザ・ラックファインダー」を、
また、そうしたモレの知覚の前提となる知識付与としてフレームワーク暗記ツール「ザ・フレームワーカー」を提供している。
さらに発言に対し、望まれる行動を解釈・判断し行動するのも同様にフォロワーシップの要件となる。
こちらは当社の情報補完ツール「それいけ!ソンタック」で学習できると思う。

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