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ゲーム研修はデジタルより「紙」がいい? スマホ×脱出ゲームの体験で気づいたカードを使ったゲームの有用性

カレイドインターンの和田です。

以前、自分のインターン先について外部の方に説明する際に「ゲーム研修」の会社だと説明したところ、「どんなゲームなんですか?」と聞かれました。
実際に何個か例を見せて説明したところ、「ゲームって聞いて今どき画面上でやるものを想像したけどボードゲームみたいな感じなんですね」というリアクション。
その時はなぜ紙媒体のゲームがいいのか、など自分自身でもよくわかっていない部分があり説明できませんでした。私自身も入社早々当社のコンテンツ開発に携わり、開発中に毎回膨大な数の印刷物と格闘するにつれ「スマホとかタブレットとか使えるようにした方がいいんじゃない??」と思ったことが何回かあります。
でも言葉ではうまく説明できなくともコンテンツへの理解が深まるにつれて、徐々にカードやボードを使うといいなと思えることも多くなっていきました。
ただスマホやタブレットを使ったものは想像はできても使ったことがないので「紙のほうがいいな」はあまり実感する機会がありませんでした。

そんな「紙の方がいいな」という気持ちに気づかせてくれるボードゲームに先日出会いました。「アリスと謎とくらやみの物語」という謎解きボードゲームです。

スマホを使った謎解きゲーム「アリスと謎とくらやみの物語」

このボードゲームは、トークアプリ「LINE」を使って参加者がトークルーム内で物語を進行し、場のカードやボードを使って謎を解いていくという極めて斬新なゲームスタイルをとります。

物語の舞台はアリスが「不思議の国」での冒険を終えた後の世界です。
主人公のアリスは、再び不思議の国に迷い込みます。
しかし、不思議の国は以前と異なり、暗闇に包まれてしまっています。
アリスは暗闇の中でスマホのような端末を見つけます。その端末を通じて、私たち参加者は「LINE」を使ってアリスと連絡を取ることができるようになるのです。
そこで参加者は「LINE」にコメントすることでアリスにアドバイスをして、闇の中に取り残された彼女を救うのがこのゲームのストーリーです。

具体的に参加者がとることのできる行動は大きく分けて「探索」と「謎解き」の2点あります。
まず、ボードに描かれた不思議の国の様子から、「探索」したい場所を見つけてアリスに教えることで、謎やヒントを見つけます。
見つけた謎やヒントは、カードになっており、手元に置いて確認できます。
次に探索で見つけた謎を解くことでストーリーが展開して、新たなイベントが発生します。
これを繰り返してアリスを導いていく、というのが大まかな流れです。
アリス

と、あまり紹介するとネタバレになってしまうので、興味のある方はぜひやってみてください。一回限りですが十分にそれだけの価値があるゲームでした。
http://escalogue.3dnovel.jp/

ゲームをしてみて気づいたボードやカードの使用の優位性

さて冒頭でも述べた通り、このゲームをやっていていくつかボードやカードを使うことの優位性について気づきがありました。
大きくは以下の3つの点です。

  1. 一覧性・可逆性が高い
  2. 可読性が高い
  3. 画面上では実現できない試行錯誤が可能になる

一つ一つ見ていきます。

一覧性・可逆性が高い

まずボードやカードを机の全体に広げて置けることから、基本的にボードを見ていて、気になったら都度該当のカードを参照するなど自由にプレイできるメリットがあります。
アリスのゲームでは、プレイしていただくと分かることでもあるのですがカード自体はスマホの画面上にも表示される仕組みになっていました。そのため画面上で完結させることもできるようにはなっています。しかし、実際にやってみるとやはり全体を見渡せるため基本的には机に置いたカードを見ての進行が中心になりました。
また、脱出ゲームという仕様上、前に出てきた設定や伏線を確認する場面が何度もあり、もしこれが画面のみで行われていたとしたら戻って確認するのにかなりの時間がとられていたことが推察されます。

可読性が高い

先にも述べた通りですが、画面上でもカードの内容や記載された文を読むことはできます。
ところがスマートフォン上だとどうしても文字が読みにくい。じゃあタブレットでいいじゃんという指摘がありそうですが、タブレットだとスマートフォンに比べるとその場で所持している確率が低いです。また仮に全員タブレットであったとしても、手元の端末とは別にみんなで参照できるものがないと全員が同じゲームを進めるという点では不便が生じると思います。その点カードやボードに印字してあればだれにでも読みやすく、じっくり読むときには手元で読むといったことも可能になります。

画面上では実現できない試行錯誤が可能になる

概要だけしか説明できないのでもどかしいのですが、このゲームはカードを並べ替えて隠されたメッセージを読み解いたり、さっきまで表で使用していた面を裏返したり、時にはカードを立てたりして様々な試行錯誤を繰り返しながら進行していきます。こうした試行錯誤が都度直感的に行えるのはカードやボードの使用の魅力の一つです。こうした点はビジネスゲームが学びを重視するものであることから、実際当社のコンテンツではあまり見られないのですが、必要に応じて気軽にシャッフルしたりテーブル内のメンバーが見られるように並べたりできる点もこうしたメリットの一部と言えます。

まとめ

振り返ってみると、ボードやカードの有効性に奇しくも気づかされる結果になりました。
また、このコラムを書いている間に代表の過去のコラムを読む機会がありました。カードにすることによって試行回数を増やすことを意図していたということは私も初めての発見でした。カードを使う意図についてさらに詳しく書かれているので、こちらもぜひ読んでみてください。



ちなみにアリスのゲームは、ボードゲームとしても非常に完成度が高くて、こんなに作り込まれているなら一回きりしかできなくても十分に価値があるなあ。。と個人的にとても感動しました。ぜひ体験してみてください!

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