管理会計ゲーム「コーヒーブレイク」の発掘【温故知新PJT】 | ゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

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管理会計ゲーム「コーヒーブレイク」の発掘【温故知新PJT】

当社は、昨今管理会計の研修も実施するようになっています。基礎的な内容ではありますが、変動費・固定費・損益分岐点を理解することをゴールに研修を実施しており、昨年は某物流企業の次世代リーダーコースでもご導入いただいたり、もう少し前には、ドイツと日本の合弁会社の管理部門向けの研修や、ライターの会社様や、ベアリングの会社様などでご活用いただいたりし、ひっそりと提供され続けています。

以前、管理会計の研修をおこなう際には「コーヒーブレイク」というシンプルなゲーム研修をしていました。

「コーヒーブレイク」は「走る」ゲームです。もちろん、怪我をしないように注意を促しますが、物理的に「走る」、いや厳密には「きわめて走っているに近いスピードで競歩的な動きをする」んです。

どういうことかというと、「コーヒーブレイク」では、部屋を二つに分けます。片方には、ハイリスクハイリターンの市場、もう片方にはローリスクローリターンの市場を作ります。前者は勝てばリターンが大きいですが、負ければリターンの小さいもの、後者は勝っても負けてもリターンが大きくないものです。各市場には椅子が2つおかれていて、椅子に2名が座ったら「じゃんけん」をするんですね。勝ちなら●円、あいこなら●円、負けなら●円という風になっていて、時間が決まっている中でひたすらじゃんけんをします。

これでご理解いただけたと思いますが、じゃんけんの結果は「単価」、じゃんけんの回数は「販売数」に対応しています。これをベースに、損益分岐点を超えようとした場合は、販売数を稼がなければなりません。つまり、「走る」んです。これは、日常ボンヤリ働いている人に意識変革を迫ります。決められた時間の中で利益をあげるには「行動量」、そして筋の良い市場に行く必要があるのだ、と。

それだけではありません。「コーヒーブレイク」の着想の原点は、「椅子取りゲーム」です。椅子に座って待っていても、他の3チームが誰も座りに来なければ時間が浪費されます。そうした周囲の動きも重要になるのです。更に、設備投資の要素もあります。収益を上げる投資や、原価を減らす投資など2つの選択肢が用意されていて、設備投資をすることで、コストはかかるものの、収益率や原価率が変わり、期が変わると市場の性質が変わるなど、いろいろな仕掛けがあります。

当社の財務系のコンテンツには、比較的難しい一日程度かかる財務研修が多いですが、「お、これは」と思ったら是非話を聴いてみてください。

ちなみに、「コーヒーブレイク」は「コーヒーブレイクエンタープライズ」の略称でして、損益分岐点の英語(Break Even Point)の略であるBEPをその名称に潜ませていました。プロトタイプは、九州の別府を舞台にしたもう少し泥臭いゲームだったのですが、最終的に洗練されたカフェっぽいイメージの泥臭いゲームになりました。また、当時のラインナップを見ると、私が好きだった経営シミュレーションや与信管理や会計など、数字絡みのコンテンツが豊富なことに驚かされます。

ちなみに、過去のコラムを参照して思い出しましたが、現在、当社の主力コンテンツの一つになっている「パラダイス」の原型は、このゲームになります。ハイリスク・ハイリターンとローリスク・ローリターンの市場があり、設備投資をし、定員が決まっているといったところは全く同じです。

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