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合理的意思決定の研修を発掘する【温故知新PJT】

2013年に、とある会社の次世代リーダー教育をご支援したことがあります。

前年迄、その会社の顧問で、元々大学の教員をされていた方が担当していたとのことですが、内容が定着していないということで、全二回で研修をお引受けしました。

1回目は、財務会計でした。財務会計の簡単な解説をした上で、当社のビジネスゲーム「パースペクティブ」を実施するものです。こちらは読者の皆様はすでにご存じいただいていると思いますので、今回は詳しくは言及しません。

2回目は、財務分析と合理的意思決定でした。財務分析部分は、後に「財務分析モジュール」として切り出されたり、財務分析用語暗記ツール「財の記憶」と連動したりしているので、こちらも過去にお知らせしているので今回は割愛します。

今回、注目したいのは「合理的意思決定」に関する講義とゲームです。こちらを開発したことで、経営プロの連載「ゲームを使って後継者を育成する」を書くきっかけにもなりました。

内容のサマリーを簡単に記載すると以下のようなもので、ゲームを交えながら進めます。
1.問題解決と意思決定
2.確実性のもとでの意思決定
3.リスクのもとでの意思決定
4.不確実性のもとでの意思決定
5.意思決定に役立つその他の考え方

本研修を開発したことで、当社のパースペクティブは単なる「財務会計ゲーム」から「確実性のもとでの意思決定」ゲームという位置づけに昇華され、その後の飛躍につながることになりました。

この中で使われているゲームは名もないゲームですが、便宜上「意思決定ゲーム」とします。

このゲームのストーリーは、
ドラッグアンドドロップ社の経営者、三岩伍郎がオペレーショナルな意思決定を現場に任せるという方針転換をしたことをきっかけに、3つの事業部の責任者に意思決定を迫るというものです。

第一事業部は確実性のもとでの意思決定、
第二事業部はリスクのもとでの意思決定、
第三事業部は不確実性のもとでの意思決定、
を行います。

これを上記のサマリーの随所に入れ込んでいくわけです。

かなり込み入った内容も含まれていますので、
簡単に第一事業部の内容を説明すると、
以下のようなものです。

選択肢から1つだけを選択する。資金の制限はない。
①業者1は1000万円支払うと300万円儲かり、利益率は30%
②業者2は2000万円支払うと500万円儲かり、利益率は25%
③業者3は3000万円支払うと600万円儲かり、利益率は20%

みなさんも少し考えてみてください。












これは、当然600万円儲かる③が正解です。ただし、利益率に引っ張られると①を選ぶ人がいます。

では、これらから複数選べるならどうでしょうか。どの順番が良いでしょうか。

また、3つの中から1つを選ぶ問題が2つあり、投資の枠が決まっている場合にどのように判断すべきでしょうか。

こういったものは意思決定を下す立場であれば日々出会いますが、ほとんどの人は学習したことがありません。

私見ですが、これを学ばずに決裁者になっては絶対にダメです。

特に、この「確実性のもとでの意思決定」、つまり運がない状態で正しい選択肢を選べない人は「不合理」ですから、運がある状況下ではどんどん失策を重ねてしまいます。

そして、第二事業部は運、つまりリスクがある意思決定。。。とステージが進んでいくんです。

第二事業部からは運があるため、当たりはずれもでてきて、よりゲームは混とんとしていきます。

投資対効果が叫ばれる昨今ですが、この意思決定の考え方が分からずに投資対効果を叫ぶのは少し恥ずかしいところもあるかもしれませんので、もし社員様に必要だとお感じになるようでしたら、是非一度紹介させていただければと思います。

経済性工学でビジネスゲームを解く~その1~

意思決定は何に影響されるのか(経済学編)

御社では「判断力」の研修をやっていますか?

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