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儲ける意識の副作用

価値観を再確認するために使用した画像

人間関係が良いことが必ずしも良いことではない

先日、とあるお客さまから若手の「儲ける意識」についての相談を受けた。その会社は非常に仲がよく良い人間関係があるそうなのだが、儲ける意識が不足しているという。

この構造に面白みを感じた。まず、前提として儲ける意識というのは、現状に甘んじずに、今までよりも儲けようという意識である。このため、どうしてもこれまでのやり方に対して、何らかの挑戦を行う必要がある。

まず、仮説としては、「儲ける意識がないのが事実なら、現状に挑戦する必要がなく、仲を悪くするようなことが起こらない。だから良好な人間関係がある。」ということだ。

人間関係の悪化という副作用を回避する

私見だが、儲ける意識”だけ”を高めると副作用として人間関係の悪化が生まれ、何もしない場合、業績が悪くなる。なので、意識を高めるのと同時に、高まった後に失敗して、意識を高めないことが正解だと学習してしまわないように、その回避策も合わせて学習しておく必要がある

当社では、「なぜ儲ける必要があるのか」という問いに対しては「アルティメットチョイス」というツールで対応している。

ただ、「なぜ儲けるのか」の意識だけが高まっても具体的に儲けるとは何かがわからなければ意味がない。「儲け」を知るには財務を学んでおくと良い。ここで「財務」のツールとして「パースペクティブ」を利用している。

更に、意識が高まったとしても、「儲け」のタネが見つけられなくてはいけない。若手の場合、儲けのタネは大概周囲の発言に潜んでいるので、周囲から情報を受信するアンテナが必要になる。このアンテナを立てるには「それいけ!ソンタック」が有用だ。

儲ける意識を身に着け、儲け方がわかり、自分でアンテナを立てた社員は素晴らしい社員だ。ただ、その人が正論をぶつけすぎて角が立つことがある。発信時に相手が受け止められず、人間関係が悪化することもあることもあるのだ。これを未然に防ぐためにアサーションツールである「イエナイヨ」を使うのだ。こうすることで、儲ける意識が高まっても、良好な人間関係が維持できる。

人間関係が良好なのは良いことだが、低いレベルの馴れ合いの集団であっても高いレベルの切磋琢磨する集団でもいずれの場合にも成立しうる。人間関係の良さは、ナッシュ均衡のように下と上のいずれでも発生するので非常に悩ましいのだが、ナッシュ均衡であるとするなら、移行するのは難しい。だから副作用も含めて回避を考えるのである。


本コラムは、2018年12月に前職の同僚(現人事)から相談を受けた際に、情報を整理した下書きを公開したものです。

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