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ウェブ会議システムの要件書を作るとみんながハッピーになる話

今回は、「ウェブ会議システムの要件書を作るとみんなとってもハッピーだよ」という話を書きます。

オンラインで研修実施のリードタイムが長期化した!?

まずは話の前提を書きます。オンラインになって、研修実務の業務量が飛躍的に増えたと感じる方も多いでしょう。それに伴い、研修の企画のリードタイムが大きく伸びました。コロナ以前と同じリードタイムでは、研修実施を難しく感じることが増えています。通常はリードタイム1.5ヶ月程度だったことを考えると、約1ヶ月伸び、1月も半ばとなっている現在、そろそろ4月初旬の研修企画に厳しさを感じつつあります。

研修会社である私たちにとっての困難は、システム確認などの調整や各社の要件の把握の難しさによって生じています。

原因は「ウェブ会議システムの要件」

リードタイムが伸び、業務量が増えた最大の要因はオンライン会議システムの要件確認です。

特に外部に研修を委託する場合には、システム要件の繰り返しの説明に時間を取られていないでしょうか。私たちからすると、要件の確認で打ち合わせ回数が増え、情報システム部門などのステークホルダーが増え、契約内容も変更があり、時間がかかるようになりました。お客さまにとっては自社のシステムのことなので自明のことなのかもしれませんが、外部の業者からはそうではありません。まずは、お客さまのシステム要件を伺うことから企画がスタートします。特に、様々なお客さまから極めて幅広い話を聞いているからこそ、「もしかしたらこの可能性もあるかも!?」と考え、様々なことを聞き取らなくてはならなくなっています。

要件には様々なものがありますが

  • オンライン会議システムの種類(推奨のものと、使ってよいもの)
  • オンライン会議システムのバージョン
  • アクセスできるウェブサイト
  • デバイス
  • その他特例の有無

といったものがあります。

特に、その他特例の有無が悩ましく、合意した要件があとから変わることによって、何度もピボットすることになりました。研修を企画し終わってから、要件の部分で仕様変更があると、研修実施が困難になることも出かねません。「その他特例」については、オンラインシステムの話に限りませんが、当社が経験したものでいうと、例えば、以下のようなものがあります。

  • スマホ参加がいる
  • タブレット参加がいる
  • 紙の資料配布ができない
  • オフィスが入っていない参加者がいる
  • 会場に1台しかPCがない会場がある
  • Zoomが使えなくなった
  • Zoomが使えるのはURLを提供した場合のみ
  • ハイブリッドになり、リアル参加者もいる

毎回同じような説明に時間を取られているならウェブ会議システムの要件書が時短につながるかもしれません。

聞かれそうなことを予めまとめておく

研修はプロジェクトです。プロジェクトならではの話をいくつか書いておきます。

まず、今のように研修当日よりも事前の作業のボリュームが増えている中では、大半を企画し終えてからご発注の意思決定をしていただくというやり方が厳しくなってくるのではないかと思います。システム開発などでは着手時に半金を払うことがありますが、講師が研修をするかしないかだけで料金が決まる状態はそのうち終わり、要件定義単体で発注するようなことがでてくるのではないかと思っています。

研修会社の料金体系は、「講師料」の中に「企画料」や「プロジェクト管理費」を含めていることが多かったのではないかと思います。そのために講師料は高額である一方、「企画料」や「プロジェクト管理費」といったもの見積もりには中々入ってこなかったわけです。

多くのプロジェクトはウォーターフォール型で進みますので、要件が途中で変われば「手戻り」となり、変更になる前の状態まで戻ってやり直しになります。コロナ以前までの研修のように「依頼されたことは何でもする」とは状況が大分変わってきています。力技でできることばかりではなくなっているためです。

このため、「要件になかったので追加費用が発生します」「それは間に合いません」「できかねます」「その参加者は参加できません」といった話が将来的に増えて、時にはトラブルになりかねない状況が生まれるのではないかと危惧しています。

こうした際に大切になってくるのはバッファと手戻りのないような要件定義です。私もシステムを外部に依頼する場合には、できる限りわかりやすい資料を予め作ってから臨むようにしています。ただ、そういった資料を仕事上で受け取ることは多くはありません。

そもそも人が動けば費用がかかりますから、予めわかっていることについては、お客さま側で要件書を作っておくほうが安全で手間もかかりません。「研修の要件書として個別の研修のインストラクショナルデザインまでをしっかり行って、要件定義書(RFP)を作ってください」というのではなく、毎回説明している内容を省力化すると良さそうです。

そこで当社は「ウェブ会議システム要件書」の作成をおすすめします。「当社はこのウェブ会議システム要件だ」というあらゆる研修に共通の要件書が一枚あれば、リードタイムと時間を大幅に短縮できるんです。

特に、外部の会社の場合、「出会ったことがないケース」は、ゼロから調べることになります。すでにわかっていることの説明がない場合、不要な時間がかかってしまいます。このため、発注側が予め説明できる状態になっている必要があります。

「それは研修会社の仕事なのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。時間がかかるということは、費用に転嫁されるということです。システムの受発注などでは、相手方の環境の調査にかなりの時間をかけ、そこに費用がかかります。しかし、研修は商慣習上そうなっていないことが多いように感じます。このままリードタイム及び作業量が長期化すれば「研修の営業の質向上」と「作業時間」の掛け算で導かれる追加コストはいずれ価格に転嫁されてきます。

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