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雑談をテーマにしたビジネスゲーム研修の開発背景(前)

雑談力強化ツール「雑技談」

仕事における雑談の役割

私は雑談を好まない。以前からその傾向はあるが、どうも年々成果を追う傾向が強くなっているのか、雑談による人間関係構築は「時間があるときだけにしよう」と後回しにしがちだ。そして、成果がそれなりに出ていれば雑談をしなくてもなんとかなると言い訳をしているところもある。これは私の個性の一つだ。

ただ、性格心理学 によれば、私のような結論重視のタイプは多数派とはいえない。私が受けた性格心理学の診断では私のようなタイプは日本人の場合、人口比で10%強だそうだ。マイノリティである。コミュニケーションは相手あってのものである。自分のタイプと同じタイプを相手にする確率は10%×10%で1%になってしまう。私のタイプと近接する性格の人をいれても半分を超えることはないだろう。

また、性格だけでなく、会社や部門の状況によっても差はあるだろう。成功循環モデルによれば、業績が拡大している局面では成果が人間関係をカバーできることがあるが、業績が下降する局面では成果が人間関係をカバーできない。結局、好む好まざるに関わらず、雑談は多くの人とうまくやっていくための潤滑油として必要なのである。

書店では、雑談本が平積みにされている。私たちがコンテンツ開発を行うときには、その領域の書籍を渉猟し、本質めいたものをつかむところから始める。今回、感じたことは、「雑談はそれ自体が目的である」ということだ。つまり、雑談が継続できればそれで良いのである。商談であれば成約や受注、合意といった目的があるだろうし、面談であれば相互理解などの目的があるだろう。しかし雑談にはそれがない。これが大きな特徴である。

雑談の活用場面と雑談を求める社員像

目的がないからといって、簡単でもない。例えば、雑談が必要な場面をイメージしてみたい。こんなことはないだろうか。

  • 若手社員と先輩がランチにいった際に、若手が黙ってしまって話が弾まない。
  • それに対して先輩も話題を投げかけることがなく、沈黙が多いランチになってしまっている
  • シニア社員が世代の差を理由に若手とコミュニケーションが取れていない
  • 若手が先輩らと話題がなくて困っている
  • 客先に常駐する社員が、困りごとがあったときは話すが雑談はできていない
  • 営業先でアイスブレイクがうまくないために会話が弾まない
  • 営業同行の車内で会話がなくて気まずい

など枚挙に暇がない。このように雑談の上達を潜在的に求める社員は多く、雑談の弾み方次第で仕事の成果に影響がでることは容易に想像できる。でも、うまくやろうとすると難しい。

雑談を研修にしようと思ったらどんな研修テーマになるだろうか。上述したものに対応するものだけでも「若手向けコミュニケーション」「先輩やトレーナー向けのコミュニケーション」「シニア社員のコミュニケーション」などの世代別のニーズがありそうだ。また、職種別では「常駐者向け研修(エンジニア向け)」「営業研修」などもありそうだし、リクルーター研修などでも活用できそうだ。

ニーズがあるのは当然だ。本屋で平積みにされているのは売れるからだ。本屋は売れなければ置いてくれないし、そもそも出版社の編集が売れると感じなければ本にならないので、雑談には根深い学習ニーズがあるのは当然なのだ。

「常識」は研修テーマとして取り上げられにくい

一方、かくも重要な雑談が研修テーマとしてフォローされているかといえば、そのフォロー度合いは低いと言える。収益に直接影響を与える営業研修の一コマや、コミュニケーション研修の一コマとしての採用は見受けられるが、その他での採用は少ない。

なぜか。それは、雑談のスキルは多くの企業の社員にとって、できて当然の「常識」だからである。コミュニケーション力がある人を採用していることもあるだろうが、「常識」とされるテーマは研修ではカバーされにくい。これは雑談に限らずに言えるが、逆に、多くの会社では、こうした常識力の差をいかに埋めるかが重要な課題だったりする。例えば、昨今では、「漢字ドリル」「数学力」「やり抜く力」「人間力」などがブーム化した。かつては論理的思考力も「大人なのだから論理的に考えられて当然」とされていたものが、論理的でないことが明らかになったため研修テーマになった。「大学を出ているのだから」「大人なのだから」という理由で研修テーマ化していないものは多い。今後は「生活習慣づくり」「睡眠」「食事」「運動」の研修なども研修テーマ化していくかもしれない。

雑談を学ばないリスクとは

ところで、雑談を学ばないことにリスクはあるのだろうか。実は雑談力が低いと、話が弾まないだけでは片付かない。よく、政治や野球の話は避けるべきといわれるがその理由がわからない人もいる。以下の例についても人によっては「それだめなの?」と思うかもしれない。

  • 男性社員が女性の顧客に「何駅にお住まいですか」と聞いた
  • 顧客に興味本位で「持ち家ですか」「住まいの家賃はどれくらいなんですか」と聞いた
  • 婚活中・妊活中の女性に、「結婚しないんですか」「お子さんいないんですか」と聞いた
  • 共通の話題を見つけようと「大学はどちらを出ているんですか」と聞いた

多くの場合、自分が経験していないリスクに人は無頓着である。私自身も不惑を超えてわかってきた「危険な話題」があるし、異性や異なる年齢、異なる国籍、異なる境遇に置かれる人が「嫌だ」と感じることをその立場になっていない人が理解するのは難しい。こうしたことは教育を受けてはじめて知ることができる。

本コラムは、「雑技談」デザイナーズノートからの抜粋です。

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