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コロナ禍で急増した「懇親」を目的とした取り組み

コロナ禍で「懇親」を目的とした取り組みが極端に増えました。コロナ禍も、はや一年。人事異動や組織改編もあり、コロナ以前からの人間関係で回っていたものが、回らなくなってきています。また、組織に新規参入する新卒において「同期間で接点がない」ために精神面での支援を行う機能が十分でなく、そこへの問題意識が高まっている印象があります。

当社のお客さまの東証一部上場企業で21卒の新人研修を全てオフラインの対面で行うことを意思決定されたと伺いました。人間関係を作ることの重要度はそれほどに高まっているのだと強く実感しました。他のお客さまからも、21卒については、学習項目を減らしてまでも懇親に力を注ぐといった話も聞きます。(学習すべき項目は減らすべきでないので、懇親とトレードオフにはならないものです。必要であれば日数を増やすべきだと思いますが、なかなか日数を増やせない事情もあるのでしょう。)

さて、当社の扱っている「ゲーム」は懇親に大きな効果があります。こういうイメージもあるのか、当社への問い合わせで今も昔も一番多いのは実は「チームワーク」や「チームビルディング」です。しかし、これまでこれらに対して、「チームビルディングですね、はい、こちらをどうぞ」といったアプローチは一度もしたことがありません。その理由は、「チームビルディングの研修を提供しない理由」にも書いたとおり、チームビルディングやチームワークという言葉がビッグワードだというのがあります。最近は、懇親には学習目標が存在せず、「研修」だと思えていないことがこの背景にあると考えるようになっています。

「学習」を提供する事業者である私たちは学習目標がない活動に取り組むべきでなく、きちんと構築したゲーム型のワークを用いて、問題を解くことに力を注いできました。学習を目的としないのであれば、ボードゲームやレクリエーションで十分なのです。ボードゲームであれば、1セット数千円で世界で通用するレベルのゲームが沢山売られています。更にいえば、ゲームでなくても、チームビルディング本に書いてあるような各種のワークで十分です。

特に、チームビルディングやチームワークの相談を紐解いていく結果として、最終的に当社の研修ツールの学習部分を削いだ「懇親が主、学習が従」になることがあります。その場合、「はい、やりましょう」とは言いません。その使い方であれば、当社のツールは学習がある分だけ割高ですし、もともとそれ向けに作っていないものを無理やり使っても良い結果にならないと思うので、「他社にお願いする方が良い」とよくお伝えします。平たくいえば、私にとって「懇親」は「その辺のありきたりの手法でなんとかなる面白みに欠ける仕事」でしたし、当然「懇親なのでお値引きします」なんてことは言わないわけです。自分たちから自分たちのツールの価値を下げることはしません。当社が存在し続けていられるのは、希少性の高いサービスを開発し続けているからで、わざわざ付加価値の低い赤い海に飛び込んでいく気にはどうしてもならないのです。

ただし、今回のコロナ禍での「懇親」はこれまでとは異質です。単純に「懇親」するということが気軽にできなくなり、もはや赤い海ではなくなっているように感じます。人的な紐帯がなく、精神的な支援が得られにくい人たちがいて、そこに対して他のソリューションがなく、私たちならではのやり方が必要とされているのなら、やってみるべきだという結論に至りました。といっても、上述の通り、そのためのワークを作ったことはありませんので、新しい方法で問題解決に取り組んだのです。

その具体的な打ち手については追って詳しく書きたいと思います。

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