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不足を意識するための秘訣①「読み替え」

不足は自然には見つからないため、意識する必要がある。不足を意識する3つの秘訣は「読み替え」と「範囲の決定」と「線引き」である。

まず、「読み替え」を説明したい。読み替えは、「ラベリング(labeling)」の基本であるのと同時に、フレームワークという概念的なものを現実世界に適用する際の秘訣だ。フレームワークの要素に登場する概念化された「ターゲティング」とか「新規性」といった言葉は日常会話にはあまり登場しない。なので、まず読み替えができなければ適用できないのである。「そんな馬鹿な」と思うかもしれないが、「どこを狙うかって、ターゲティングの話じゃないの。STPで考えたら?」というと、「えっ、あ、確かに」というような会話は意外と多い。まずは、「読み替え」が起点になる。

「そのまんまラベル」と「概念化ラベル」で読み替える

人が何かを考えるときは、ラベルをつけていることが多い。そのラベルには2種類ある。1つが「そのまんまラベル」、もう1つが「概念化ラベル」だ。

「そのまんまラベル」は地味だ。当たり前すぎるためにラベリングとみなされていないかもしれない。簡単にいえば、ラベルにするために名詞化することだ。ラベリングといえば概念化ラベルだと思う人も多いが、実は思考の手順としては、まずそのまんまラベルを経由している。

ハンバーグ作りを例にとって考えてみる。「ひき肉にナツメグを加える」という文章の場合、これを名詞化すればそのまんまラベルができる。「ひき肉へのナツメグの追加」といった具合だ。「そのまんまラベル」からは元の文章が容易に想像できる。つまり「そのまんまラベル」は可逆だ。これは箇条書きに似ている。文章だとその中に埋没してしまうが、箇条書きにすると気持ち悪さに気づくことはないだろうか。「そのまんまラベル」はまさにこれである。

一方、「概念化ラベル」は不可逆だ。「ひき肉へのナツメグの追加」から個別性の高い要素を除外し、「何の話か」という点で抽象度を上げる。抽象度の上げ方の程度に正解はなく、「おいしいハンバーグを作るコツ」などが「概念化ラベル」として適切だろう。「おいしいハンバーグを作るコツ」の下に、「ひき肉へのナツメグの追加」を位置づければ、同時に「玉ねぎをよく炒める」などが並ぶことが容易に想像できる。

不足を意識するための秘訣②「範囲の決定」

次に、「範囲」を説明したい。例えば、「アジア」という一つの単語を見たときに、モレが問題になるだろうか。「世界」を「範囲」に論じていれば、アジアだけだと不十分だろうし、「世界」を「範囲」に論じていなければ、モレ発見に目くじらを立てる必要はなかろう。つまり、モレが問題になるかは範囲次第なのだ。

範囲が定まらなければ不足は生まれない。範囲を定めることはモレを見つけるための前提なのである。

範囲が定まった中でのモレは発見できないと不満足の要因となるため潰すべきだ。一方、範囲が定まらない中でのモレは発見できなくて当然である。ただ、こうしたモレは発見した方が「視座が高い」「視野が広い」とみなされ、満足の要因となる。

衛生要因的モレと動機づけ要因的モレ

言い換えると、前者ができないと、評価の低下につながり、できても評価は高まらない。こうしたものをここでは人事の方なら誰でもご存知のハーズバーグの二要因理論の用語を冠して、「衛生要因的モレ」と呼ぶ(覚える必要はない。用語が難しければ「怒られるモレ」と考えてほしい)。MECEがうるさく求められるのは衛生要因的なモレだ。

一方、後者はできなくても評価は下がらないが、できると高い評価につながる。こうしたものをここでは「動機づけ要因的モレ」(「褒められるモレ」でも良い)と呼ぶ。なお、本論からはずれるが「範囲の握り」ができていることは前提である。ある人が思っている範囲と、相手方が思っている範囲がずれていれば、その差はモレとなり、範囲の狭い側はモレを指摘される。

不足を意識するための秘訣③「線引き」

「線引き」とは線を引くことが、結果的に分けることになる。例えば、前項では「モレ」という曖昧な状態に線を引いて、「衛生要因的モレ」と「動機づけ要因的モレ」に分けた。範囲を定め、補助線を引けば分けられることがある。

モレは定められた範囲の中で線を引いたときに規定される。「分かる」は「分ける」を語源としている。例えば、範囲を「世界」と定め、線を引けば、分けたものにラベルが付き、不足が分かる。地域で線を引いて分ければ、アジア・ユーラシアなどに分けられ、アメリカなどのモレがあると分かる。

逆に、範囲を広げれば新しい不足が生まれる。例えば、範囲を世界から宇宙にすれば、新たな不足が生まれるだろう。こうした点には注意しておく必要がある。

ちなみに「線を引く」は、使用頻度の高い言葉だと思っていたが、どうも業界用語のようだ。元々は数学の「補助線を引く」から来ている用語で、BCGの御立尚資氏の著作に「経営思考の『補助線』 」がある。補助線は、引くことで解が浮かび上がる。そうしたものを省略して「線を引く」と表現しており、コンサルタントの細谷功氏は「地頭力を鍛える」等の書籍で「線を引く」という言葉を用いている。

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