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経済性工学でビジネスゲームを解く~その3~

前回、書いてから続きを書くのを忘れていました。

今回は、予告していた通り、「独立案」「排反案」「混合案」について書きます。

これらの定義は難しいのですが、場面をゲームに限定して、簡単にいうと以下のようなものです。

■独立案
お金の制約はあるが、選択肢のどれをいくつ選んでも良い場合は、効率を優先する

■排反案:
複数の選択肢のうち、どれかひとつしか選べない場合は、利益の絶対額を選ぶ

みなさんのイメージしやすい研修の仕事で例えてみましょう。

独立案は部長から予算を示され、
「この人材を育て上げろ、何日かけても構わんから最高の研修プログラムを検討しろ」
という状態がイメージに近いでしょうか。
何日かけてもよいのであれば、最も費用対効果が高い研修から順に提供していきますよね。

排反案は、
「1日しか避けないから、A社に頼もうかな、B社に頼もうかな」
という状態がイメージに近いでしょうか。
こういうときは、効率は考えませんよね。
予算の上限を超えない限りにおいては、最高の効果のでる研修を1つだけ選びます。

もう少しいうと、
「研修終了前に参加者への調査、研修終了後に効果測定のオプションがついているけどどうしよう」
という状態ですね。

こういうときは、追加になる金額に対して効果の絶対量が見合うかで検討しますよね。
混合案というのはこうしたものです。
「2日間の研修をやって良いと言われた。財務もマーケティングもクリティカルシンキングも教えたいけど、全部は無理だなー。」
という状態ですね。

以下は、当社のパースペクティブをご存じの方向けですが、
本ゲームの場合、ゲーム中の各期で固定費が算出できます。
なので、残ったお金で、各営業がどの選択肢を選ぶかを検討していきます。

1名目は、お金が潤沢にある中で1つの商品しか選べないので背反案となるわけです。
ですから、最も利益の額が大きいものを選びます。
順に利益の絶対額が大きいものを選んでいくと、どこかのタイミングで資金の制約で利益の絶対額が大きいものが選べなくなります。

そのタイミングでは資金繰りを考え、現金がマイナスにならない選択肢から、最も利益額の大きいものを選びます。
その結果、資金に余裕ができて、元のやり方に戻ることもあります。

こんな風に判断を行っていくのです。この判断ができる人、できない人には違いがあります。
こうした理論はすぐに身に付くものなので、判断が必要な層にはきちんと教えたいものですね。

本コラムは2015年4月17日に書いたものです。2022年に弊社のインターンが関連するコラム「意思決定は何に影響されるのか(経済学編)」も書いています。

意思決定は何に影響されるのか(経済学編)

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