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研修の効果測定にひとこと

さて、最近、効果測定に関するお話しが増えてきました。

評価するにはまず目標から

いつも思うのですが、効果測定って、色々な方法論がありますが、別に新しく学ぶようなものではなく、目標管理を分かっている人事さんなら、普通にできると思っています。

目標管理には、

  1. 目標設定
  2. 期中支援
  3. 評価
  4. フィードバック

というサイクルがあります。

非常にあたりまえなのですが、「研修の効果測定」といったとたんに、上記の「3.評価」だけにフォーカスしてしまうんですね。

評価をするためには、何が大切か。当たり前ですが、「1.目標設定」がされてないと評価なんてできません。

実際にあった例をあげてみましょう

ロジカルシンキング研修で例を挙げましょう。

ロジカルに考えられるようになるのが目標

どうでしょう。この目標設定で、研修終了後に評価できるのでしょうか?私は、こんな魔法の杖みたいな研修があったら是非受けてみたいと思っていますが、実はここまでひどくなくてもこういう目標設定をしている事例は多いのです。

目標設定の原則にSMARTというのがあります。頭文字は諸説あるのですが、

  • S:Specific(明確な)
  • M:Measurable(測定できる)
  • A:Attainable(達成できる)
  • R:Relevance(業務関連性がある)
  • T:Time-Bounded(時間で計れる)

だと思います。

先ほどの、「ロジカルに考えられるようになる」ってのは、

  • 明確?
  • 測定可能?
  • 達成できる?
  • 業務関連性はある?
  • いつまでにやる?

っていうのが4以外書かれていないので、効果測定しようと思っても、ムリです。

外注先にどこまで期待できるか

目標がこうして決定できれば、当初に決めた期限に決めた水準まで達しているかどうかを、カークパトリックでも何でも良いですが、何らかの方法で測定できれば、効果があったのかどうかは測定できます。

もちろん、数字がでたかという部分については、研修以外の要素が絡むので測定は難しいのですが、研修が当初予定した通りの効果がでたかどうかは測定可能だと考えています。

ただし、外注をした場合に、外注先で測定できるのは、

  • 研修が終わった時点での満足度
  • 研修が終わって一定期間が経ったあとの知識の定着度

に限定されます。

たまに、それだけでは困るので、実際に行動しているか、成果との相関があるかなどを測定して欲しいというお客さんがいらっしゃいます。しかし、これは、現場に入らないと観察できない項目ですので、事実上職場内で随伴などをする必要があります。普通は、ここで「ならば職場の上司に観察させます」となります。

しかし、レアケースなのですが、研修効果測定のために、外部の人間を中にいれてもいいからやって欲しいといわれることがあります。これって本当に意味があるのでしょうか。

そもそも効果測定ってなんのためにやるのか

当たり前すぎるのですが、効果測定は、「費用対効果」をはかるためにやるんですよね。

費用対効果をはかるのに、追加費用をかけるというのでは、なんのためにやっているのか分からなくなってしまいます。効果測定をするのであれば、追加費用投資の費用対効果もはからなくてはいけません。

また、そもそも観察されていることによって、人間行動は変化するので、随伴させて観察したデータは、事実と異なる可能性が高くなります。

あまり効果測定にこだわっても、逆効果だよということです。年間数億円とか研修にかけているのなら、相関もとれるのでしょうけれども、母数が少ないのに、あまりこだわって、見える費用、見えない費用をかけてしまっては、本末転倒ということです。

最近、効果測定が妙な雰囲気になってきているようなので、ひとこと書いてみました。

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