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ビジネスゲームの効果測定

研修の効果測定について、以前エントリを書きました。

最近発売された、複数の書籍をみて感じたのですが、あらゆる研修の効果測定手法は、

参加者の個体差を軽視している

ように思います。

学ぶ意欲が全くない参加者と、学ぶ意欲にあふれた参加者に対して同じ研修をやったら、同じ成果がでるという前提に立って測定が行なわれているということはないでしょうか。企業規模や業態によって、意欲格差はないのでしょうか。

このように記載すると、大数の法則から、

「一定の母集団を集めたら、意欲のありなしは一定の比率になるので、問題ない」

と考える方もいると思います。これも一つの考え方だと思うのですが、大数の法則が働くほど、同一研修の参加者がいる企業はさほど多くないと思うのです。更に言うと、小規模企業では人数が少なすぎて大数の法則は全く働かないと断言できます。

効果測定をきっちりとやっている会社というのは、大抵大手の企業だったり、投資に対する説明責任を求められる上場企業だったりするわけです。

しかし、上述の通り、多くの場合、参加者の質や学ぶ意欲というのは、ある程度企業の規模や業務内容などと相関します。

誤解を恐れずにいうと、一般的には規模が小さくなるほど採用力は落ちる(もちろん例外は多数あります)ので、それと連動して、意欲や能力が低いということもあるわけです。ですから、小規模企業で大手企業と同じ内容の研修を実施しても、大手が出したのと同じような効果がでるという保証は全くないわけです。(これは、大手での導入実績を気にする企業さんにもお伝えしたいことです。大手で導入されて成果が出た研修だからといって、御社で成果が出るという保証は何一つありません。)

では、どうすれば良いのかというのが、今回の本題です。

実は、この答えとしてビジネスゲームなどの気づき系の研修があります。ビジネスゲームは効果測定不能だから、やるべきでないという会社や研修会社があります。しかし、弊社のクライアントは導入後に全く違った意見を言います。例えば以下のようなものです。

ビジネスゲームを実施したことで、参加者の課題意識が明確になって、やる気につながった。なにをすれば良いか明確になっているので、研修への参画意識が高まった

これは、何を意味しているかというと、学習そのものではなく、学習の前提となる「学ぶ意欲」にたいして、効果があったとしているのです。
研修の効果測定は、実施前と実施後の効果を測定するものです。逆に、ビジネスゲームは、実施前から実施後の効果を測定することに意味はありません。なぜなら、気づき系の研修は、実施前のさらに前、すなわち、「受講する気になるか」に働きかけるものだからです。

ビジネスゲームを導入したいけれども、効果測定を厳しく言われて・・・という企業様は、このような部分で説得されてはよいのではないでしょうか。

また、中小企業だから気づき系の研修はまだ早いし、オーナーからゲームなんて遊びだと言われてしまうという場合も、同じように説得ができると思います。

弊社は研究機関ではないですし、私も学者ではないので、この件について論文などを書きたいとも思わないのですが、この部分について研究した論文などがでたら、とっても助かるなぁと思うのです。突き詰めていくと意外に研究されていないことって多いので、いずれはこういった研究なんかもしてみたいですね。

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