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場として考える~トナリノココロを題材に~

先日、「場として考える」というエントリを書きました。数名の方からtwitterでRTを頂いたのですが、少し抽象的に書いたところがあるので、分かりにくい点もあったようです。このエントリで、今度体験会をする「トナリノココロ」を題材に、場として考えるのがどういうことかを検討してみます。

弊社では、「トナリノココロ」という研修を売っています。ビジネスゲームを通じて、ヒューマンスキルを学ぶ研修です。

と、書くと、ゲームが本体のように思われてしまいがちなのですが、実は実態は、「振り返り」にあったりします。私が研修をやるときは、この「振り返り」に精魂を注ぎます。

また、ゲーム学習の良いところは、「総合学習」であること。なので、ヒューマンスキルや、想定している学びのポイントとは全く関係ないけれど、本人にとっては、ガツンという気づきがあったりもします。これが、ゲーム学習の面白いところです。

3月2日。大阪の大手メーカーP社にて講師養成をかねて研修をやってきました。アンケート結果の中で、こりゃ面白いと思ったものを抜粋します。

単純なゲームと、それを裏づけする講義の組み合わせだったので、飽きずに参加できた。

→そう。ゲーム自体は単純なんです。振り返りが肝。

他者の意見を聞き、自分の意見を主張する(アサーティブ)事が大切なのが実感できました。また、結果の原因を考える事から未来の予測を立てる事ができるという点については、業務にも生かしていきたいです。

一番印象に残った事は「原因←結果」をPDCAのサイクルで回す事が大切であるという事で私の部署でも、営業の販売計画、それに基づいて立案した生産計 画に対しての予実管理をしていかなければ決して信憑性のある計画はできないのでよりPDCAを意識し、今後の仕事に成果として残すよう努力していきます。

→この矢印の向きが面白いところ。研修中に、induction,deduction,abductionとか、原因と結果の関係の話をしたためか、ヒューマンスキルではなく、「そこか~」というところに気づいてしまっています。その他、ロジカルシンキングの研修を受けたいという声も(笑)

私は研修で、「結果は原因から生まれる。原因、つまり構造を変えない限り、結果は変わらない。だから原因はなんだったかを洞察せよ。そして、構造が分かれば新しく生まれる結果が予測できる」という話をするのですが、そこがどうも最近どこの会社でも刺さるようです。

褒められることで、褒めることの大切さを身を持って実感しました。また人を褒めるためには、相手の事をよく観察し、よく理解できていないと、本当に相手が喜ぶ褒め方にはならないということがよくわかりました。今回学んだことは部下に対してだけでなく、先輩や上司に対しても当てはまる事なので、ぜひ実践していきたいと思います。

→これは、私がよく使う「リアルタイムドキュメンテーション」という手法からの気づき。リアルタイムでそこで起こったことを記録し、画面上に残っている情報から何が読み取れるかをみんなに考えてもらいました。「褒め上手」のポイントが見えたようです。

自立性の重要さが身にしみてわかりました。研修を通じて積極的に自分から発言をしていた方が評価を得ていたので、結果がどうとかではなく受身にならずいかに自主的に行動をすることが大事かわかった。

なにごとも学びとることを意識した姿勢で取り組むことで、より多くの情報や気付きが生まれることをゲームを通しながら実感できたことはとてもプラスになりました。

→私は研修でははじめに「主体性」の話をした上で、その後、一切あてないというスタンスです。はじめは待つことも多いのですが、次第にみんなが自発的に話し始めます。これは非常に良い手法なのです。「主体的に」といいながら、指名して答えてもらうという主体性を損なうことをするのでは、「主体性なんて発揮しなくていいよ」という暗黙のカリキュラム(=ヒドゥンカリキュラム)によって、主体性は損なわれてしまうのです。

最後に。。。

ゲーム形式の講義で一つのゲームに何度も取り組むことで、色々なことに意識をし、前回よりも改善する為にはどのように進めていけばよいのかなど考える。それは、終えてみれば仕事に当てはまる要素がたくさんあったように感じた。仕事で考えると分かりにくいがゲームに置き換えると非常に分かりやい一面もあり、充実した時間をすごせたように感じました。

これが最も本質をつかんだアンケートかなと思いました。

結局、ゲームだけを見ていても、何も見えてこないのです。ゲームを活かすための事前情報や追加情報の与え方や振り返りの仕方が場作りに大きく影響を与えるのです。

少し細かく書いてみましたが、「場として考える」というのが少し分かってもらえたでしょうか。

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