久々のe-learningの開発への雑感 | ビジネスゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

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久々のe-learningの開発への雑感

今年の春、お客様からのご要望もあってe-learningを開発しました。コロナ以前には、当社がe-learningの教材を再び作ることになるとは思っておりませんでしたので、いろいろと感慨深いところがあります。

といっても、e-learningにはいろいろな形態がありますので、少し説明しておきます。当社が今回開発したのは、音声入りのスライドをラーニングプラットフォームに乗せたものです。音声入りの教材開発に初めて取り組んだのは、2008年の夏ごろでした。当時の友人であるラジオのパーソナリティに依頼し、某ラジオ局の本格的なスタジオでゲーム研修(当時はまだオリジナル教材ではなく、当時役員だった会社の商材を売らせてもらっていました。)のルール説明のナレーションを録音したのが、私と音声入りのe-learningとの初めての関りです。

外部にナレーションを依頼する際には、アドリブでは話してもらえません。事前にスクリプトが必要になります。当時はこれを手で打ち込んでお渡しするのですが、話すのは一瞬でも打ち込むのは大変です。かなり骨が折れました。

また、プロのナレーションはさすがに感服するレベルで聞き取りやすいのですが、一方で研修特有の「熱」のようなものが入りにくく、どうにも眠くなってしまうというのがありました。とはいえ、せっかく作ったものだったので、一時はゲームのルール説明スライドに録音を埋め込む運用をしていたものの、ゲームのルールがたびたび刷新されることや、手間と効果(お客様からのニーズがほとんどない)を鑑みて、いつの間にか録音からは遠のいていたのでした。

今回は、さすがに15年弱の時が経過しているので、かなり進め方が変わりました。手順としては以下のように進めました。特筆すべき点としては、LMS(umu)の利用と、パワポの画面録画、動画編集ソフトの導入、AWSを利用した文字起こしでしょうか。

①内容の決定
入念な内容のすり合わせを行います。

②スライドの作成
すり合わせをした内容を踏まえ、スライドを作成し、承認を取ります。

③動画の撮影(ラフ版)
数度リハーサルをした上で、作成したスライドを読み上げます。本番環境というのは重要で、リハーサルだと出てこないのに、本番だと思って話すからわいてくるアイデアといったものもあるので、比較的自由に進めます。今回はたまたま音声のみでしたので。パワーポイントの画面録画機能を用いました。もし、人物も含めた動画でしたらOBSを用いて合成した画面を録画したでしょう。なお、この時点でスナックラーニングとして成立するように最大15分、主に3分程度に細かい動画に分割しておきます。
なお、このパワポの画面録画機能は、コロナ禍以降に当社がお客様に紹介した様々なtipsの中で比較的認知度が低かったので、もしご存じなければ、パワーポイントの「>挿入>画面録画」を試してみてください。

④動画のチェック
お客様に動画を見ていただき、全体の方向性が誤っていないことを確認します。

⑤動画の再録
コメントを踏まえて、再度動画を取り直します。この段階では、内容が確立しているので、言葉癖など細部にできる限り力をいれます。なお、見ていただいた内容と大きく内容がずれてはいけないので、初回に撮影した動画をAWSに取り込み、文字に起こします。今回もっとも驚いたのは、動画を取り込んで文字に起こせるAWSの便利さです。こちらは、本施策に後続する英語コンテンツ(別な研修)の和訳にも活用でき、これまですべて時間をかけて和訳していたものが日本語らしさのチェックくらいでよくなったので総時間が大きく短縮できました。

⑥動画のチェック(再)
この段階でもう一度お客様にご覧いただきます。この際に、ご指摘いただいた項目を全部取り直すわけにはいきませんので、追加であれば、その部分だけの動画を作成し、既存の動画に挿入します。

⑦クイズの作成
動画と動画の間に動画の内容がわかるようにクイズを作成します。今回は、ラーニングプラットフォームのumuを使用しました。

研修の仕事は、アナログな仕事のように見えますが、もはや技術抜きには成り立たなくなってきています。わたしたちの取り組みがみなさまの研修開発の参考になるようでしたら幸いです。

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