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代表コラム

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行動してはじめてわかる本当の原因

当社には数々の「好評」な研修があります。

「好評だ」というと、「それをやればあらゆる問題が解決する」と思う人もいるようです。

ご期待いただけるのはありがたい限りですが、研修は人材育成のパーツに過ぎません。

研修だけで解決できる問題はそれほどないのが実際でしょう。

企業の解決したい問題には、ソフト面とハード面があると考えています。

ソフト面とは、人のスキルに関するものです。

例えば、アサーションの研修を例に挙げて説明すると、「アサーティブに話すスキルやスタンスがなく、職場で実行できない」はソフト面です。

ハード面とは、職場の雰囲気や暗黙のルールなど仕組みに関するものです。

「職場の雰囲気などでアサーティブな発言が阻害されている」はハード面です。

この2つは「いえない」という結果だけ見るとそっくりですが、その結果が生まれてくる構造が違いますので、分けて考える必要があります。

スキルを習得しても活用の場がなかったり、活用が憚られることがあります。

これはハード面の話なので、研修のみで解決するのは難しいといわざるを得ません。

しかし、問題がハード面かソフト面かが分からないのが企業の実態です。

スキルの獲得で職場の問題が解決すれば、それは問題はソフト面の問題ということになります。

しかし、スキルを獲得しても職場で行動化がなされない場合は、ハード面の問題です。

これは、ソフト面の問題ではないことが分かったから分かることです。

結局、何かやってみないとそれが正解かどうかはわかりません。

当然の話なのですが、仮説と検証とはそういうことです。あらゆる問題の原因がわかっていたらビジネスは簡単です。

「もしかしたらこうではないか」という仮説を立て、それに費用を投下してみる。

そして、うまく行かなければ仮説が間違っていたことになる。そして、また新たな仮説を立てて検証する。

これの繰り返しです。

「この研修をやったら、職場は変わりますか」と聞かれることがあります。

無責任かもしれませんが、職場を知らない私達には、職場が変わるかはわかりません。

職場のことを最も知っているのは、外部者ではなく内部者です。

われわれの仕事は、外部者の立場から内部者が成果につながる蓋然性の高い施策を立案するのを支援することでしかありません。

研修事業者のできることは、「職場を知る調査」か「仮説ベースでの研修」のいずれかになりますが、「職場を知る調査」は何も生産しません。

一方、「仮説ベースでの研修」は個人のスキルの成長を伴い、かつ調査よりも安価なことが多いです。

研修をすることでソフト面かハード面かがわかることがあります。

たまに、施策を実行する前から「その施策に効果はあるのかを説明せよ」と求める方がいらっしゃいますが、個人的にはそれは科学的な態度ではないと思っています。

責任者のスタンスとは「現状最も効果がありそうな施策はAだ。ただ、実際に効果があるかは分からない。だからやってみる必要があるのだ。」なのです。

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