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「ビジネスゲーム」という表現を好む理由

インシデントプロセス

創業したころ、ゲームとシミュレーションの違いを色々と調べていました。東京大学の藤本徹先生による学術的な定義は以下のようになっています。

ゲームとシミュレーションの違いとは

ゲームとは、

ひとりまたは複数のプレイヤーによる、一定のルールに基づいて構造化された目標達成のための競争活動

シミュレーションとは、

現実世界や仮説に基づいたプロセス、メカニズム、システムの要素を用いて構築されたモデル

出典:シリアスゲームP.4

当社がなぜ「ビジネスゲーム」という表記を使っているか

当社はこの定義に照らし合わせると、ゲームだけでなく、シミュレーションも扱っていることになります。ただ、その場合、「ゲーム」「シミュレーション」「ゲーム&シミュレーション」の3つがあり、猥雑さがでてしまいます。

もちろん本来的には区別した方が良いのですが、

  • ごちゃごちゃすること
  • 旧来のビジネスシミュレーション(コンピュータシミュレーション)と区別したかったこと
  • 文字数的に諸々厳しい
  • ゲームというと「楽しそう」な雰囲気が出せる

などの諸般の理由で、ビジネスゲームに一本化した記憶があります。特に「ゲームというと「楽しそう」な雰囲気が出せる」という点は、最近の「プレイフル」の流れにもあるように、「楽しさ」を含意しているという点で重要だと思っています。

企業研修で好まれない「ゲーム」という表現

ただ、研修の実務の中では、『「ゲーム」というと、「遊び」を示唆するので、研修名はビジネスゲームではなく、ビジネスシミュレーションにしたい』というご意見を頂くことがあります。

「ゲーム=遊び」という先入観は早めに取り去りたいので、そう思われているのは寂しいですが、表現を「シミュレーション」に変更するのは方便なのでそうしても良いとは思います。ただ、その変更を安易に認めてしまうと、ビジネスゲームとビジネスシミュレーションの垣根がなくなってしまい、同義語化していきますし、ゲームが遊びでないという考え方も伝わっていかないでしょう。

同義語化すると、言語経済(追記:この言葉、東京大学の国語学の先生に教わったのですが、調べてもでてきません。「言語は効率的で、使われないものはなくなっていく」という意味です。)でどちらかの言葉はすたれていってしまいますから、やはり、本来どういう違いがあるのかはおさえた上で、「ゲーム」推しをしていきたいですね。

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