当社は、アナログなゲームを使った仕事の割合が多いのですが、
実は意外にもいくつかDX関連のお仕事の相談・ご依頼を頂いております。
DXというと、言葉が独り歩きしている感があります。
先進的な会社は「デジタル」のアップスキリングのみではないという認識をお持ちですが、まだまだ「デジタル人材」と捉えている会社が多いように思います。
ただ、デジタルというスキル付与ではなにも変わらないんですよね。
それに関して、お悩みがでてきて、ご相談をいただくことがあるんです。
プロジェクトの手前を学ぶことでDXに火が付く
当社では、プロジェクトマネジメント研修を行うことがあり、とある外資系企業から2019年ころにご依頼いただいた際に示唆をいただいたことがあります。それは、プロジェクトマネジメントはプロジェクトが始まった後の活動が主ですが、プロジェクトマネジメント研修はもう少し手前(プレ・プロジェクト)から扱う必要があること、また、プレ・プロジェクトには、プロジェクトマネジメントの範疇ではないと思われがちな、「企画・起案」といった最初期の工程があるということです。プロジェクトは自然発生的に生まれるわけではなく、自分や組織、顧客の不便や痛み、理想などから生まれる人為発生的なものです。ただ、プロジェクトマネジメント研修に組み込まれない理由は、人為発生は「マネジメント」の範疇ではないからだというとわかりやすいでしょうか。
昨今のDXに関する議論は、まさにこの話のように思います。プロジェクトマネジメントやDXのベースになるITスキルは必要不可欠ですが、それができたからといって、改善・改革の対象となるプロジェクトが生まれるわけではないのです。ですから、DXのデジタルだけではなく、むしろトランスフォーメーションの種を作るところこそ、変化を好まない私たちに求められていることなのです。
私たちのサービスは、実はそこを刺激することができます。私は、2009年ころから「企画」に関する研修をしたりしていました。また、同じ時期から「問題解決」の研修を数限りなく実施してきています。そこで培ったノウハウと、当社の人気コンテンツである「パラダイス」を混ぜ合わせ、自分の痛みや不便を洗い出し、そこに主体的に関わる方法を見つけるというものです。この研修を実施したのちに、一連のプロマネ・IT系のコースに参加することで、具体的な解決すべき課題を持った上での参加となるので、当事者意識が全く異なるというお声をいただいております。
面倒なアンケート分析という実務を生成AIで解く
次に、生成AIを用いたアンケート分析の研修なども2月に行いました。こちらは、特に定性アンケートの分析が難しいという問題意識から企画になったものですが、Google Formsで取得したアンケートを生成AI(Gemini)で分析するのです。
もちろん、私たちは生成AIの専業ではありませんが、アンケート設計や、取得したデータの分析やその手順については確固としたノウハウがあります。そうしたものをインプットとしてお伝えしながら、手を動かしながら実際に分析するという研修ができるのです。
日本は先進国最低のAI利用率と言われますが、まだまだ生成AIは「触ったことがない」「なんだか怖い」「自分には関係ない」という人が多く、意図的に「場を持つ」ことの重要性を改めて感じます。
生成AIを活用した業務改善
最後に、これからの話になりますが、とある会社から生成AIを使った業務改善の大規模な実施のご相談をいただいており、来年5開催を皮切りに大きく展開していく予定です。こちらについては、1つ目のDXの案件と重なるところも多く、まずは「何を解くのか」をきちんと教えることができます。次に、私自身が組織を持ち、その課題解決に日々苦悩する中で、AIを用いて次々に問題を解決している日常があります。この経験からくる問題解決の実例には作業上でどういう困難があったのかというった実践知を多分に含みます。これはAI専業の個人事業者の方や経営に携わっていない方にはなかなかできないことかもしれません。何より、AIの使い方を指導できても、それを「研修」として仕上げることはAIだけをやっている方にはできないことなのです。
昨今の3つの研修がこのような形でつながってきているので、参考までにコラムに落としました。もし、どんなものかご興味ございましたら是非お声掛けくださいませ。
カテゴリー: コラム総合 ,代表コラム ,当社の経営を考える
公開日: 2025年2月21日