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SCAMPERで経営を捉える

友人の石井さんの書いた日経アソシエの記事を読む。
(石井さん、勝手にお名前だしてすみません。)
SCAMPER法は、多くのビジネスマンが名前は知っている(と僕は勝手に思っている)発想技法。
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/0804/15/news007.html
SCAMPERは略語。
意味をまず書こう。
Substitute=代用する
Combine =結合する
Adapt  =適用する
Modify =修正する
Put to other purpose=別な用途につかう
Eliminate =除去する
Rearrange=再調整する
一読して、SCAMPERのプロセスをなぞったときに、SCAMPERは発想技法であるのと同時に経営活動を現わすと感じた。うちの会社の経営と非常に似ている。
石井さんの記事を読むと、SCAMPERで初めに注目すべき点は”M”らしい。まずはM。
つい、このようなフレームワークを見ると、初めのSからやってみたくなるけど、SではなくM=modifyから始まるらしい。中央から外側へと考えていく。
■Modify
M(修正する)は狭義のカイゼンだと考えた。
僕は、既存の研修を見て、「もっとこうすればよいのに」という過去のモデルへの沢山のアイデアから会社をスタートした。こういう起業家は多いと思う。こうして、「ちょっと違う」立ち位置のサービスが生まれ始めた。うちの会社の社名「カレイド(=変幻自在)」は、角度を変えてみると違ったものが見えるという万華鏡から採っている。原点は、「角度を変えて、これまでとは違ったサービスを作りたい」というものだった。だから創業当時のアイデア集はゲームばかりではなく、アクションラーニングやノートなど様々なものがラインナップされている。
SCAMPERの読み方は中央から外へだと石井さんはいう。
修正には限界がある。それは元々持っていたものを修正しつくした時点で終わりだからだ。元々持っていた問題意識に対して、マスなニーズを得られるものを作りつくすと多くの起業家は行き詰まりを感じる。
そこを打破するのが、AとPだ。
■Adapt
うちの会社でいうと、ゲームという別な業界の知恵を研修というサービスに取り入れたところが2008年当時は斬新だった。これは一つのadapt(適用)だと思っている。
ひとつ例をあげると、「隔離病棟」というボードゲーム(アナログゲーム)がある。この説明文はこんな感じ。

「隔離病棟では、プレイヤーは最も大きく、効率的な病院を建設しようとします。しかも患者はあとからあとからやってきて、列をなしている状態です。この緊張を伴う中での病院同士のシェア争いで、新たに来院する患者に合わせた高度な医療設備を適切なタイミングで準備しなくてはなりません。しかし、来院する患者の中には感染力の強い病気に罹患している人がいるかもしれません。そのままでは急速に院内感染が広まってしまい、あなたの病院をひとつの隔離病棟として、隔離閉鎖しなくてはならなくなるかもしれないのです!」

これを読んだときに、「ボードゲームの話ね・・・」ではなく、何かに適用できないかとアナロジカルに考えると、BtoCとの類似性が思い浮かぶ人も多いんじゃないだろうか。そこから着想を得て、このボードゲームがどうやってこの環境をゲームにしているんだろうと考えて要素分解して、別なものに適用することもある。これはいわゆるアナロジー思考だ。(ちなみに、アナロジーとアナログの語源は同じ)
■Put to other purposes
次にPは、例えば、財務研修として既存の財務研修の改善として製作したゲームを「意思決定」や「コミュニケーション」という別な用途で使ったりする。これはまさしくPut to other purposesである。研修向けのゲームを就職活動やリクルート活動に使うこともありうるだろう(これはうちの会社では禁じ手としている。)
Aは要するに他からの学びを一般化して別なものに適用すること、Pは演繹的に別な用途を考える用途提案の発想だと思う。ここまでは営業経験の豊富な人は誰でもやっていることだろうか。
次にもう少し外側に目を向ける。次は、CombineとEliminateだ。
■Eliminate
先に来るのはEだろう。
僕はいつからかUIというものに興味を持った。また、文章も極力削ぐように心がけている。文章は、ミニマルな方が骨子がわかりやすいし、デザインもノイズがない方が行動をアフォードしてくれる。こういうシンプルなものが美しいと思うようになり、徐々にシンプルなゲームデザインで短時間で終わるもの、もしくは体験が凝縮されるものへ魅せられるようになっていった。
そして自分ができる極限まで要素を削ぐと、結構短時間でリッチなユーザー体験ができるようになっていく。
■Combine
そうすることで実現できるようになるのが、Cだ。短時間になれば2つをくっつけることができるようになる。二つをくっつけることで価値が加わることもある。
例えば、当社の人気コンテンツ2つをくっつけたりした。更に、自社でない他社のコンテンツをくっつけることで「コラボ企画」として「交渉チカラ試し」や「バウンスバック!」のようなものも出てきている。
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ここまでを振り返るとまさに当社の歴史そのものだと感じる。
整理すると、こんなストーリーになる。
まずは、既存の研修への不満などを認識した。
そこに対して、「修正」というアクションを起こして、
ゼロをイチに進化させ、コンテンツを作り始めた。
それだけだと自分の発想には限界があった。
そこでゲームの知見から発想を広げて新しいものを生み出した。
更に、出来上がったコンテンツを別な用途で使えるように用途提案をしたりして、幅を広げてきた。
コンテンツをミニマルなものにして、使いやすくし、複数コンテンツをつなげることでコラボ企画なども生み出してきた。
このように今までの経営を語ることができる。
ここに対して、3年前に取り掛かろうとして新会社を作り、様々な理由でとん挫したことがあったのを思い出した。それが次の2つのSとRである。
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■Substitute
Sは、Substituteである。もはや自分のサービスを完全に手放すことでもあるかもしれない。
この4年ほど感じているのは、ゲームをわざわざ使わなくてもできることがあるということだ。
もう、それだけの経験は詰めていて、ゲームという補助を借りなくてもいろいろなことができるようになっている。例えば、今年の4月は1件だけ研修の依頼を受けた。
それは、「3日間差し上げますので、高橋さんに任せますから自由に受講生をいじってください」というものだ。そんな風に言ってもらえるだけで幸せなんだけど、まさにゲームという頚木から出つつあるんだなと感じる。もはや本業ですらなく、別な方法で目標を達成する。それがSだ。
■Rearrange
最後は、Rearrangeだ。
創業時に描いたコンテンツの地図のようなものを頼りに開発を進めてきている。
時には漂流し、時には新大陸を見つけることもあるけど、おおむね昔考えたものに沿っている。
しかし、価値観というのは移ろいやすいもので、昔考えていたこととは全く逆のアプローチで同じことが実現できたり、全く逆のメッセージを伝えたくなっている自分もいる。
ここをひっくり返すのが今の僕の志向性だ。例えば、「ゲームを使って」ではなく、同じだけリッチな学びをゲームを使わずにどうやって実現できるかを考えることが増えてきている。
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こうして、どんどん会社は器を変えていく。
自分や会社の変化と顧客の期待は必ずしも一致しない。
なので、僕は自分の過去にやってきたことをなぞり、承継してくれる人がでてくることを強く願い始めているんだと実感した。
SCAMPERを解き直すことで示唆を与えてくれた石井さんには本当に感謝。
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また、少し飛んだ話だけど、SとRのもう一歩外には二重の螺旋のようなものがあるんじゃないかなーとふと感じた。
SCAMPER
REPMACS
この裏返しに何かがありそうなんだよね。

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